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【富田林市】なんと大阪大谷大学博物館の「大とんだばやし展」は入場無料!25日は博物館講座もあります

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

富田林ににあるミュージアムといえば、もしかしたら富田林駅前にある観光案内所のきらめきファクトリーの2階だと思っている人が多いかもしれません。しかし、大阪大谷大学の敷地内に大阪大谷大学博物館という、れっきとしたミュージアムが存在します。

そんな大阪大谷大学博物館では、現在、令和6年度春季特別展の「大とんだばやし展」を開催中。4月8日から6月29日まで、なんと入場無料で行なわれています。

これは奈良市の「ならまち」を歩いていた時に偶然にみつけました。まさか奈良でも紹介されているとは驚きです。

「大とんだばやし」というすごいネーミングに惹かれた私は、先日、その大阪大谷大学博物館に行ってきました。

博物館は、大学の正面から見て左側にあります。道しるべなどがあるので迷うことはありません。

左側の道を上がっていくと博物館寄りの門が見えてきます。

こちらが入り口です。

そのまま上がっていくと建物があります。

入口に入ると、常設の展示物がありました。複雑な形をした水車ですね。

さりげなく歴史のありそうな古い壺なども展示してありますね。

こちらが展示室の入り口です。

今回の展示は、大変ありがたいことに、室内の撮影が許可されています。

ということで、さっそく館内の様子を撮影しました。

チラシに学芸員おすすめメニューがあります。数字は何年前かということですね。

大阪大谷大学学長と富田林市長の連名のあいさつ文です。要約すると昭和30年代の新堂廃寺の発掘調査から始まったそうですが、40年代以降の宅地造成開発などもあったため、50年代以降に発掘調査が増えていき、当時の大谷女子大学(大阪大谷大学の前身)も、市内にある中野遺跡などの調査を行ったとのこと。

こちらは1978年と2024年の遺跡分布の状況です。46年でどれだけ市内に遺跡があることが確認されたのか一目瞭然ですね。

第1章の説明です。遺跡調査で活躍したのは大人の考古学者ではなく、なんと高校生とのこと。河南高校と富田林高校の考古学クラブの調査により、最終的に富田林市の埋蔵文化財の調査結果も完成しました。

こちらは三角縁神獣鏡です。弥生時代後期から古墳時代にかけて作られたとされる銅鏡の形式の一種で、縁部の断面形状が三角形状になっている大型神獣鏡とのこと。歴史の教科書で見るようなものの現物が展示されています。

2章の説明です。当時は高度経済成長で人口も増加していったこともあり、大阪市の郊外に宅地造成が活発に行われていた時代です。富田林も羽曳野丘陵に金剛・金剛東と言った宅地が造成されていますが、そのときに遺跡の多くが破壊されるという憂き目にあったようなことが書いてあります。

こちらは開発により消滅した古墳の副葬品とのこと。初公開だそうです。

3章は市史を形づくった遺跡ということで、各時代の遺跡が時系列に展示してあります。

中野遺跡では旧石器時代のものも発見されているようです。また錦織・錦織南遺跡は縄文時代のものとのこと。

また発見された瓦がどの位置にあるものかを示した写真パネルがあります。瓦ひとつとってもいろいろあるんですね。

第4章は「市史」を刊行した後についての記述です。5つのトピックが紹介されています。トピック1は縄文人の暮らしがわかる発見があったそうです。

こちらは縄文土器です。破片を積み重ねて土器の形が再現されたようです。

こちらにはいろいろな玉が展示されています。特に勾玉は、それ同士を重ねてひとつの勾玉として展示してあり、なかなか面白い演出だと思いました。

トピック2として5世紀のイメージが変わったという山中田1号墳についての記述があります。喜志南遺跡の発掘から定説を覆したそうです。これから先まだ知らない真実が出てくるかもしれないということ。わくわくしますね。

とても印象的な顔の埴輪があります。5世紀の作品とのこと。

これは家の形をしていますね。白っぽい部分は接合するために作ったもののようです。

トピック3としてシルクロードが出てきました。シルクロードといえばローマと西安を結ぶ絹の道ですが、実際には海を渡って奈良まで到達したという話を聞いたことがあります。そして奈良に向かう途中、富田林にもその名残があったという事ですね。

様々な玉が紹介されています。

小さいものでもよく見えるように、ルーペがついています。わかりやすいですね。

さらにトピック4では古代の富田林市役所という事で、畑ヶ田、畑ヶ田南遺跡についての記述があります。そういえば富田林市役所は建て替えをしますが、もしかしたらその過程で何か発見があるかもしれませんね。

その他にもいろんな展示物があります。ごく一部だけ紹介していますので、興味のある方はぜひ大阪大谷大学に足を運んではいかがでしょう。

また、終章として今後の埋蔵調査についての記述がありました。特に「おうちdeミュージアム」(外部リンク)は私もよくネットを介して拝見することがあって参考にしています。

ということで、大阪大谷大学博物館の「大とんだばやし展」の様子をご紹介しました。展覧会は6月29日土曜日まで行われていますが、次の土曜日5月25日14時から無料の博物館講座があります。

  • 富田林市の発掘釈明期(大谷大学名誉教授 中村浩氏)
  • 喜志南遺跡と古市古墳群(富田林市教育委員会 角南辰馬氏)

事前申し込み不要なので、興味があればセットで楽しんでみてはいかがでしょう。

大阪大谷大学博物館(大とんだばやし展)(外部リンク)

住所:大阪府富田林市錦織北3丁目11番1号

電話番号: 0721-24-1039

開館時間:10:00~16:00

展示期間:4月8日から6月29日

休館日:休館日、5月29日(水)、6月20日(木)

※ただし、5月26日(日)、6月23日(日)は開館

アクセス:近鉄滝谷不動駅から徒歩10分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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