これからは子育てにテレビやYouTubeをうまく活用しよう!
こんにちは!保育士ごんちゃんです。
現在、保育士として地域の公民館や療育教室で親子遊び講座をしたり、地域の保健師さんと一緒に子育て講座にまわったりするような働き方をしながら、子育てに関する情報発信をしています。
今回は、子育てにおけるテレビやYouTubeとの付き合い方のお話です。
▼94%の人が子どもにテレビを見せている
先日私のInstagramアカウント(ママアカウント)で、3万人のフォロワーさんにアンケートを行いました。
「子どもをテレビを毎日見せてる?」という質問に対して、6236人の方が回答してくださいました。そのアンケートでは、子どもに毎日テレビを見せているという方が5861人、見せていないという方が375人という結果になりました。
さらに、「子どもに毎日3時間以上テレビを見せている?」というアンケートに対しては、過半数を超える53%の人が「見せている」と回答されました。
このように、今は子どもが育つ日常の環境にテレビはとても身近なものになっています。私自身も2歳の娘にテレビを見せています。
そうは言っても、子どもにテレビを見せることに抵抗がある方は多いですよね。実際私のところにも子どもとテレビの付き合い方や育児におけるテレビの取り入れ方に悩む方からのご相談は多く寄せられます。
先日Voicyのコメントにこんなご相談をいただきました。
はじめまして。最近voicyを知り、聞かせて頂くようになりました!
お聞きしたいことがあります。私は4月から復職予定の1歳半男児の母です。
子どもに良くないと思いあまりテレビをつけない生活をしているのですが、夕飯の支度時はEテレにお世話になってしまいます。
朝にある程度準備をしてもつい1時間弱たってしまうこともあり、その間息子は食い入るように見ています。
復帰後も更にEテレのお世話にと思うと罪悪感がすごくあります。
子どもにとってこれで良いのか…他の方法があれば是非知りたいです。よろしくお願いします。
今回はこちらのお悩みにもお答えしながら、育児におけるテレビとの付き合い方を考えてみたいと思います。
▼子どもにテレビを見せない方法よりも、うまく付き合う方法を考えるべき
子育てをしていて目にする情報の中には、テレビを否定的に報じているものが多いですよね。その度に子育て中の親は「テレビは見せない方がいいんだな。」と、なんとなくテレビを見せることに罪悪感を積み重ねていきます。
しかし先ほど紹介したアンケートにもあるように、テレビを見せている家庭のほうが圧倒的に多く、テレビは子どもにとっても身近な存在になっています。
それにも関わらず私たちが日頃目にするのは「テレビは悪影響だから見せないように」や「1日◯時間まで」という情報が多く、それだとテレビを見せている親は追い詰められてしまいます。
私は個人的に、「テレビを見せること=悪いこと」だと思っていません。楽しく子育てができるようにメリットデメリットを知って、うまく活用すればいいと思うのです。
もちろん、「テレビのない生活が好き」「テレビなし育児を楽しんでいる」という方は、それでいいと思います。結局大事なのは、親がいかに育児を楽しめるかという点です。
▼完璧を目指さずバランスよくいこう
世の中の全ての物には、良い点があれば悪い点があります。さらにいうと、同じことでも前提や目的が変わればメリットやデメリットも変わってきます。
例えば私たちが当たり前に食べている白米を考えてみても、成長期の人には必要なものであっても、糖質制限をしなければいけない人にとっては悪いものになりますよね。
全ての人にとって万全のものなんて、世の中にはないんです。
そのため、何をするにしても自分にとっての前提や目的を考え直すことは本質を見失わないためにとても重要です。「こうしたい」という目的や前提があってこそ、「こうするべき」という行動の方針が決まります。
ここでは、「育児を楽しみたい」という目的や前提があるとして、それに対して「どうするべきか」を考えていきます。
そもそも私たちがテレビを見せないようにしたほうがいいと言われるのは、「何のため」でしょうか。
それはきっと「子どもの成長や発育のため」ですよね。特に乳幼児期の子どもには主体的な遊びや、五感をフルに使った活動が推奨されていて、テレビはその対局にあるものとされることが多いです。
しかし、実際にその環境を整えたり実現したりするのは育児をする親です。「子どものため」と思うあまりに自分を犠牲にしてしまうのであれば、親がテレビを日常から排除することは「育児を楽しむ」という目的から遠ざかってしまいます。
大前提として、育児では完璧を目指さないほうがいいです。何かしらの理想の状態があるとしても、それが理想通りにならなくても普通です。私たち親は、意思のある一人の人間を育てているので、行動や発育を理想通りにコントロールすることなんてそもそも不可能です。
そのため、「今子どもに対してこうすれば、将来はこうなるはず」と育児に結果を求めて今を我慢しすぎるより、結果を求めず今しかない子どもとの時間を楽しむことも大事にしたいと思っています。
そのためには、親が育児をストレスなく楽しむ必要があるので、便利なものも活用しながら子どもの発育への影響とバランスを取っていけば良いと思います。
▼わが家のテレビとの付き合い方
わが家では娘が生後数ヶ月の頃からテレビの子ども向け番組を親子で見ています。その頃にテレビを見ていた目的は、親子で歌を歌ったりコミュニケーションを楽しむためでした。
テレビに子守をさせている感覚ではなかったので、見せることにあまり罪悪感はありませんでした。
0歳の赤ちゃんと一日家で過ごしていると、「何をして遊んだら良いか分からない時間」というのがありませんか?
実際は親が子どもに対して、何か遊びの仕掛けを作らないといけないということもないですし、笑顔でコミュニケーションを取っていたら十分なのですが、何か一緒に遊んであげたいと思うこともあると思います。
そんな時に、子ども向け番組の歌や映像をきっかけに、親子で歌ったり踊ったりして楽しめたのは、テレビがあったおかげです。
そして、1歳をすぎて動き回るようになったころは、家事をする時間や自分に余裕がない時に子どもに1人で見てもらうことも増えました。その状態は2歳になった今でも続いていて、現在は平均して1日1〜3時間くらい見ています。
子どもが保育園が休みの休日、1日子どもと2人きりでいる時に自分の体調が悪い時などは、テレビ時間がもっと増えることもあります。
この状況は、米国小児科学会が言っている「2歳以下にはテレビは推奨しない」という提言から見ると、好ましくない状況ですよね。
さらにいえば今回私が話していることは、子どもの育ちに関わる専門家の発言としては、子どもへのデメリットだけを考えると正しい行動ではないのかもしれません。
しかし私は今までのテレビの取り入れ方に後悔していることはありませんし、親がストレスなく育児を楽しむことが子どもの豊かな発育に良い影響を与えると思っているので、親のケアは子どものケアと同じくらい重要だと感じています。
正しさを求める生き方は自分で自分を追い詰めてしまうので、楽しさやしあわせかどうかなどの基準で物事を決めることも大事だと思います。
今回いただいたご質問について、私であれば迷わずテレビを見せます。毎日テレビ漬けなどの生活でない限り、適度にテレビを楽しむことは子どもにとってもメリットがあります。
テレビから歌や新しい言葉を覚えたりすることもあり、よく言われる言語の遅れなどの悪影響ばかりでなく、良い影響も感じています。
わが家ではテレビの視聴については、見せるものの内容だけ気をつけています。つけっぱなしにはしないようにするだけで、時間はあまり気にしていません。もし今日は少し増えたかな、と思ったら次の日に外遊びを多くしたり、1週間単位くらいで他の遊びや活動とバランスを取るようにしています。
そして最近は極力YouTubeで英語の歌やアニメを探して、英語に触れる時間にしています。YouTubeはテレビの大きな画面に映すのがオススメです。
私自身が小さい頃から英語を映像で学んでいて、それがのちの勉学や語学学習、留学などに良い影響があったと思っているので、自分たちのコミュニケーションで使うことがないものこそ積極的に映像に頼っています。
▼便利なものには適度に頼って育児を楽しもう!
テレビに限らず、今はスマホやタブレットなど一昔前にはなかったような便利な物がたくさんありますよね。
そういうデジタルな新しいものが出てくると、子どもへの悪影響がよく語られるので、私たち親はこれからも付き合い方を迷うことがあると思います。
しかし、親子の人生を楽しく豊かにしてくれるのであれば、私は便利なものには適度に頼っていいと思っています。
子どもたちもこれから先の未来を生きていきますので、ますます便利なものが溢れるでしょう。そういったものとうまく付き合っていくこともこれからの時代に求められる力なので、親は子どもに付き合い方を教えていかなければなりません。
それぞれのメリットやデメリットを知って、「自分たちはどうしたいのか」「何のためにこれを使うのか」という前提や目的を見失わないようにしながら選択していきたいですね。
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