「ズボラ」は片づけの原動力だ。
私は、小中高の4人の子どもを育てながら、片づけを通じた自分らしい暮らしの作り方を発信しています。
4人の子どもがいて、仕事をしていると、どうしても家事は効率が良いことが大前提です。
家事を効率よくこなしているというと、聞こえがよいですが、面倒くさいことをしたくないから工夫をしているという方が正解かもしれません。
「面倒くさい!」が生み出した効率的な家事
例えば、私は洗濯物を畳むのが面倒です。だから子どもの洋服は畳まず、全部クローゼットにかけて収納できるようにし、
パジャマも畳むのが面倒で、ハンガーで干して乾いたらそのまま掛けることができるよう洗面所にパジャマを掛けるバーを用意しています。
洗濯物を畳むのが面倒くさいからしない、という選択をしてしまうと、本当に洋服やパジャマはぐちゃぐちゃになり、どこに何があるのかわからない状態になり、さらに面倒な状態になるので、畳まなくていいように、また少しでも楽ができるように、考えた私なりの方法です。
そして、最近私は、作った夕飯のおかずを皿に盛りつけるのが面倒で、フライパンに料理をいれたまま食卓に出すために、持ち手の取り外しのできる鍋のセットを買いました。
しかし、実際に使ってみると、持ち手を取り付けて外すことが面倒くさいからびっくりです。
だから、結局持ち手を使うことなく、鍋を持ちたいときは、鍋つかみやふきんを使うようになりましたが、今のところ特に困っていません。
ズボラだと人に言われましたが、面倒なことをしなくても何とかなる方法があれば大丈夫なのです。
ズボラは効率的な行動を生み出す
私は、結婚するまで片づけが全くできませんでした。面倒くさいことが大嫌いで、掃除も人が来ることになったら慌てて行い、モノを捨てるのも面倒で、使い終わったモノをいつまでも手元に置いていました。
しかし、15年前に片づけを少しずつ始めたら、面倒くさいと思って物事を放置していることが、さらなる面倒を産むことに気づき、そこから自分が家事や子育てを楽することだけを考え、家を整えてきました。
片づけを仕事にしているので、几帳面な人と思われますが、面倒くさがりなズボラという私の根っこの部分は、今でも変わりません。
変わったとしたら、面倒なことをしないという目先の「楽」を選ぶのではなく、しなくてもよい方法や、楽にできる方法を徹底的に考えるようにし、その結果として「楽」を手に入れようとしているところです。
目先の「楽」を選びがちなズボラな人も、少し先に出る結果として長く続く「楽」を考え行動することで、その先の暮らしは大きく変わるのです。
だからズボラは効率的な行動を生み出す思考だと考えることもできるのです。
やっぱり片づけは面倒!そんな時はどうすればいい?
とはいえ、やっぱり片づけが面倒!と思う人もいるでしょう。面倒くさがりなズボラな人は片づけができないというイメージもあります。
片づけが面倒な人は、後片づけや収納などのモノの管理の手間を少しでも減らすのが一番です。つまりモノの量がすべてです。
上の図のように、モノは家に入ってきて(IN)、出ていく(OUT)という流れができているのが理想です。
しかし、多くの場合、家に入ってくるモノの量が出ていく量より多くなり、管理が大変になるという問題を生みます。
これは人間の体も同じこと言えます。食べる量が多く、出す量が少なかったら体重は増えていきます。肌も荒れるでしょう。
だから、人間の体と同じように、家の中のモノの流れ(新陳代謝)を良くすることが大切です。
まず、余計なモノは手に入れず、よく考えた本当に必要なモノを選ぶようにし、モノが入ってくる入り口を狭くする。
そして、不必要になったモノは「捨てる」だけでなく、譲る、売るなど様々な方法で、家から出すことを普段から意識し、出口を広くするのです。
特に、面倒くさがりの人は、捨てるのも面倒なはずです。そうであれば、モノの入り口を狭くすることで、「捨てる」という面倒なことも、「捨てられない!」と嘆く回数も減ります。
まとめ
片づけのプロ10年の私の家は、いつもキレイではないけど、何かあれば片づく家。
私にとっていつもいつも几帳面に片づけるのは面倒だけど、来客など何かあった時にキレイになればOK。ズボラな私にはこれがちょうどいいのです。
ズボラな人は、決して片づけができないわけではありません。ついつい目の前の結果を手にすることを選んでしまうだけです。
「面倒」と思う気持ちをただの感情として放っておくか、のちに楽をするための原動力とするかは、その人次第ですが、片づけは部屋をキレイに整えるためだけにするものではありません。
キレイにしよう!片づけなくちゃ!と思うとなかなか片づけは進まないものですが、少しでも楽をするために行うものとして考えるほうが、「楽!」という言葉が大好きなズボラな人にはよいのではないでしょうか。