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【富田林市】長く続く米蔵が圧巻!寺内町に並ぶ屋敷の中で最大級の敷地を持つ越井家住宅

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

私が何度も通っている寺内町、けっこういろんなネタを探しましたが、まだないかと思っていた時にふと頭に浮かんだことがあります。豪商が並んでいる寺内町で最も大きな敷地を持っているのはどこなのかということ。

地図で調べてみましたら、寺内町で東北の位置にある越井家住宅が最も大きな敷地を持っているように見えます。旧杉山家住宅よりもはるかに大きく、興正寺別院と同じくらいの敷地を持つ越井家住宅は、碁盤の目になっている寺内町の一角の大多数を占めています。

というわけで、今回は越井家住宅を一周してみることにしました。越井家については説明に書いてある通り、先祖が堺市美原区にあった平尾村の出身で、代々平尾屋庄兵衛を名乗りました。材木商の豪商として安政年間には庄屋を務めるほどの家柄だったと書いてあります。

平尾にある材木団地
平尾にある材木団地

ちなみに現在の堺市美原区にある材木団地と越井家との直接の接点は無いようでした。

しかし、越井家が明治23年に創業し、現在は大阪市住之江区平林北に本社がある越井木材工業株式会社(外部リンク)によると、越井家は寺内町の開発時に協力した八人衆のひとりと書いてあります。

さらに富田林市史「河陽鉄道の創設」(外部リンク)によれば、河陽鉄道(現:近鉄南大阪線)創業発起人のひとりに、合名会社越井営業所(現:越井木材工業)の創業者でもある越井醇三の名前が出てきます。

ということで、越井家の周りを歩いてみました。何度も歩いているところなのですが、そこが越井家の塀の一部と知らずに歩いていたので新鮮です。

最初の角を曲がります。塀の中に門があり電球がついていることから現在も越井家の方が住んでいることがわかります。

角の部分を少し離れて撮影しました。塀の中に見える家の屋根が三重になっています。さらに面白い情報がありました。東板持出身の浪花千栄子が一時期奉公をしたのが越井家で、千栄子が「いい人」に出会ったというエピソードが出てきました。

浪花千栄子さんについては、2020年の秋から2021年の春にかけてNHK連続テレビ小説の「おちょやん」として登場していたので、覚えている方も多いかもしれません。ちょうど私はこの地域に引っ越しを終えたころで、まだ富田林に行っていないころ。逆に新鮮に感じた情報でした。

さて角を曲がると、北側に面してある長大な米蔵です。ずっと続く米蔵は眺めてみるとなかなか圧巻ですね。口コミによれば明治時代に建てられた邸宅は、もともと越井家が材木置き場として使っていたところだったそうです。

明治時代に建てられたとのことですが、歴史を感じますね。

越井家住宅から道路を挟んだ北側にも邸宅があります。

情報によると越井家の分家で北越井家とのこと。

ということは越井家通りといってもおかしくない通りですが、電柱とアスファルトの道がなければ江戸時代といってもわからないのではという雰囲気です。

越井家からいったん離れます。区画の一部には、橋本商店(株式会社たばき)(外部リンク)があります。創業が天保3年と歴史があり、事務用品やオフィス家具、ギフト販売などを行っていて、南河内地域の自治体や市立幼稚園・保育園との取引があるそうです。

区画の西側は越井家とは関係のないところなので早足で歩きます。

すると建物がない駐車スペースが見えてきましたが、ここに煉瓦の壁があります。壁の反対側が越井家の敷地内のようです。

南側には庭があり、間に塀が続いています。

外からも少しだけですが、中の木々が見えます。

あと少しで一周です。

立派な門がありますが、普段は使われていないようにも見えます。

最初の地点、説明版のある所が見えてきました。寺内町には古い家、名家が多く残っていますが、越井家はひときわ大きく、一周するのに5分近くかかりました。

越井家住宅

住所:大阪府富田林市富田林町23-32

アクセス:近鉄富田林駅から徒歩8分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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