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マリナーズのポストシーズン進出は完全消滅。ア・リーグの残り2枠は中地区の3チーム中2チーム

宇根夏樹ベースボール・ライター
マット・ビアリング(デトロイト・タイガース)Sep 26, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月26日、シアトル・マリナーズがポストシーズンに進出する可能性は、完全に消滅した。

 ア・リーグでは、前日までに、クリーブランド・ガーディアンズの中地区優勝とヒューストン・アストロズの西地区優勝に、東地区の2チーム、ニューヨーク・ヤンキースボルティモア・オリオールズのポストシーズン進出が確定している。

 残るは、ワイルドカードの2枠だ。

 この日、マリナーズは、試合がなかった。一方、デトロイト・タイガースカンザスシティ・ロイヤルズは、どちらも白星を挙げ、揃って85勝に到達した。マリナーズは、残る3試合に勝つと85勝なので、両チームあるいはそのどちらかと並ぶ可能性も皆無ではないが、タイガースには1勝5敗と負け越している。ロイヤルズとは3勝3敗ながら、同地区のチームとの対戦成績において、マリナーズはロイヤルズを下回る。

 ロイヤルズは、中地区の4チームを相手に計33勝19敗を記録している。マリナーズは、西地区の4チームに計29勝20敗。最後の3試合で同地区のオークランド・アスレティックスをスウィープしても、計32勝20敗だ。

 タイガースとロイヤルズは、あと1勝でポストシーズン進出が決まる。ミネソタ・ツインズは、9月26日に敗れ、ここから3勝0敗でも85勝。タイガースとロイヤルズは、次の白星が86勝目となる。ツインズの黒星があと1つ増えても、タイガースとロイヤルズは、ポストシーズン進出となる。

 この3チームは、いずれも、ガーディアンズと同じ中地区。あとの1チームは、シカゴ・ホワイトソックスだ。

 タイガースは、あと3試合をホワイトソックスと行う。今シーズン、タイガースは、ホワイトソックスとの10試合で9勝を挙げている。ロイヤルズの相手は、ナ・リーグのアトランタ・ブレーブス。今シーズン初の顔合わせだ。ブレーブスも、ポストシーズン進出の可能性を残している。ツインズは、オリオールズと3試合。4月中旬の3試合は、オリオールズにスウィープされた。

筆者作成
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 タイガースとロイヤルズが3敗を喫し、ツインズは3勝を挙げ、3チームとも85勝の場合は、ツインズとロイヤルズがポストシーズンに進む。ツインズは、どちらのチームにも7勝6敗と勝ち越している。タイガースは、どちらのチームにも6勝7敗と負け越している。

 これらの対戦成績からわかるとおり、ツインズは、ワイルドカード・レースの3位にタイガースもしくはロイヤルズと並んだ場合も、ポストシーズン進出となる。タイガースは、どちらのチームと並んでも、ポストシーズンには進めない。ロイヤルズは、タイガースと並べばポストシーズンへ進み、ツインズと並ぶとポストシーズン進出を逃す。

 なお、9月26日は、ヤンキースがオリオールズに勝ち、地区優勝を決めた。また、ナ・リーグでは、ロサンゼルス・ドジャースサンディエゴ・パドレスを下し、こちらも地区優勝を飾った。ナ・リーグも、ポストシーズン進出の6チーム中4チームが確定している。残るは、ワイルドカードの2枠だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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