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ジャッジは60本塁打も三冠王も狙わない!? 地区優勝を決め、翌日はスタメンから外れる

宇根夏樹ベースボール・ライター
アーロン・ジャッジ(手前左)とジャンカルロ・スタントン Sep 26, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ニューヨーク・ヤンキースは、9月26日に地区優勝を決めた。

 この試合で、キャプテンのアーロン・ジャッジは、5試合連続となるホームランを打ち、シーズン60本塁打まで、あと2本とした。

 また、ジャッジには、三冠王の可能性もある。9月26日が終わった時点で、58本塁打と144打点はリーグ1位、打率.325は3位に位置している。

 本塁打王と打点王は、間違いない。それぞれの2位は、44本塁打のアンソニー・サンタンダーサンタンデア(ボルティモア・オリオールズ)と115打点のホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)なので、ジャッジとは14本塁打と29打点の差がある。

 打率のトップ2は、.332のボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)と.325のブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)。ウィットJr.とジャッジの差は、7ポイントだ(.001=1ポイントとして表記)。

 ア・リーグの15チームは、いずれも、9月27日~29日に3試合を行う。

 ただ、すでに始まっている9月27日の試合に、ジャッジは出場していない。外野は、左から右に、ジェイソン・ドミンゲストレント・グリシャムアレックス・バーデューゴ。DHは、ホアン・ソトだ。

 代打として出場する可能性はあり、9月28日と29日の試合には先発出場するかもしれないが、60本塁打も、三冠王も、ジャッジがめざしているゴールではないことが窺える。

 ヤンキースのワールドシリーズ優勝は、2009年が最後だ。その後は、ワールドシリーズ進出もない。ジャッジは、2013年のドラフトで全体32位指名を受け、ヤンキースに入団した。

 シーズン60本塁打以上は、2年前に記録している。62本のホームランを打った。本塁打王は、2017年(52本)と2022年(62本)の2度。2022年は、131打点を挙げて打点王も獲得し、打率.311は2位に位置した。首位打者を獲得したルイス・アライズ(当時ミネソタ・ツインズ/現サンディエゴ・パドレス)との差は、5ポイントだった。

 なお、ジャッジと同じく、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)も、三冠王の可能性がある。53本塁打は2位のマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)より14本多く、126打点は2位のウィリー・アダメス(ミルウォーキー・ブルワーズ)に15打点差をつけている。打率.305は3位。.312のアライズと.310のオズーナに次ぐ。アライズと大谷の差は、こちらも7ポイントだ。

 ドジャースも、9月26日に地区優勝を決めた。大谷は、9月27日の試合に出場する。

 ヤンキースもドジャースも、シード2以上が確定しているので、ワイルドカード・シリーズをスキップし、その勝者とディビジョン・シリーズで対戦する。ディビジョン・シリーズは、10月5日に始まる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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