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「石川佳純さんが卓球男子の馬龍に会う」が中国のSNSで話題 卓球女子団体の表彰台で日中の選手が仲よく

中島恵ジャーナリスト
卓球女子団体の表彰式(写真:ロイター/アフロ)

8月10日、パリ五輪・卓球女子団体の決勝戦が行われ、日本は0-3で中国に敗退。中国は5連覇を達成する偉業を果たし、日本は2大会連続の銀メダルとなった。

第1試合は日本の早田ひな、張本美和のダブルスが当初優勢に試合をすすめたが、逆転負け。第2試合はシングルスで、かつて孫穎莎に勝ったこともある平野美宇が追い詰める場面もあったが、敗れた。

結局、0-3で日本はストレート負けを喫したが、全力を出し切った日本選手に涙はなく、表彰式の際には、早田ひなが孫穎莎の頭についている小さなゴミを取ってあげるという微笑ましいシーンもあった。

表彰式でメダルを受け取ったあとは、日本、中国、韓国の全選手が同じ台に上って仲よく記念写真を撮影。中国語もペラペラで、練習などを通じて、旧知の間柄である日本人選手と中国人選手が親しげに会話していたのが印象的だった。

石川佳純さんが中国のSNSでトレンド1位

今大会、中国のSNSでは、卓球男子の張本智和が終始話題を集めた。中国と関係ない日本ースウェーデンなどの試合でも、張本を応援する声が非常に多かったが、引退して、今大会でフジテレビのスペシャルキャスターをつとめている石川佳純さんも高い注目度を集めた。

団体女子の決勝戦が行われたあと、8月11日午前7時(日本時間)の時点で、SNSのウェイボーの検索ランキング1位は「石川佳純が馬龍に会えた」だった。

中国のSNS「哎一股清流」より。左は馬龍選手(筆者スクリーンショット)
中国のSNS「哎一股清流」より。左は馬龍選手(筆者スクリーンショット)

卓球男子の馬龍は35歳のベテランで、五輪2大会の金メダリスト。今大会が最後の五輪になるのではないかと言われているが、石川さんとは旧知の仲。中国でもそのことはよく知られている。

女子団体決勝戦の前、石川さんが孫穎莎と陳夢らにミックスゾーンでインタビューした際、フジテレビのピンバッジを手渡しており、その際、馬龍の分も渡した、と報道されていたが、どうやら、そのお返しに、馬が石川さんに中国のピンバッジを渡したようだ。

コメント欄には「(石川さんが)馬を尊敬し、憧れている様子がよくわかるね」「長年のつき合いだね」「幸せそう」などのコメントが並んでいる。

石川佳純さん ペラペラの中国語で「焼き肉を食べる仲?」の中国女子卓球・孫穎莎らにインタビュー

ジャーナリスト

なかじま・けい ジャーナリスト。著書は最新刊から順に「日本のなかの中国」「中国人が日本を買う理由」「いま中国人は中国をこう見る」(日経プレミア)、「中国人のお金の使い道」(PHP)、「中国人は見ている。」「日本の『中国人』社会」「なぜ中国人は財布を持たないのか」「中国人の誤解 日本人の誤解」「中国人エリートは日本人をこう見る」(以上、日経プレミア)、「なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?」「中国人エリートは日本をめざす」(以上、中央公論新社)、「『爆買い』後、彼らはどこに向かうのか」「中国人富裕層はなぜ『日本の老舗』が好きなのか」(以上、プレジデント社)など多数。主に中国を取材。

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