日本各地でオーロラを観測、太陽フレアの影響で太陽風が地球に到達 オーロラの発生原理ってなに?
10月9日、大規模な太陽フレアが発生したことが確認されました。現在、地球に到達した太陽風により世界各地でオーロラが観測されています。日本でも10月11日頃から、北海道や新潟県、関東の群馬県などでもオーロラが見え始めています。本記事では、オーロラの発生原理や、太陽フレアによる影響などについて解説していきます。
■オーロラの発生原理
オーロラは、太陽フレアで発せられた強力な太陽風が地球に到達し、そのプラズマ粒子が地球の大気と衝突することで発生します。
地球は大きな磁石であり、南極と北極がそれぞれSN極となって磁場が広がっています。プラズマは地球の磁場に沿って進む性質を持つため、主に南極や北極などでオーロラが観測できるのです。しかし、今回の太陽フレアは強力であるため、イギリスやオーストラリアなど、比較的高緯度の地点でも観測が報告されています。
オーロラの発光色は一つではなく、酸素原子と衝突すると緑や赤、窒素分子と衝突すると青や紫など、衝突する物質によって色が変わるのです。地上100から500kmの高度でオーロラは発光しており、その中では数百キロボルトもの電圧が生じていると考えられています。
■太陽フレアが引き起こす大規模停電や通信障害
太陽は11年周期で巨大な爆発現象を起こすサイクルを繰り返しています。この爆発は「太陽フレア」と呼ばれており、強力な電磁波やガスを放出するのです。
今後、太陽フレアの影響により地磁気が乱れ、地球の各地で停電や通信障害が発生する可能性があります。
過去には航空機との通信が途絶える事故や、変電所が故障し長期間にわたって停電が発生するなどの事態となりました。更に、多数の衛星が制御不能となり大気圏に落下する事件も発生しています。
今回の太陽フレアにより、航空機や衛星の運用に支障が生じないことを願っています。
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