今週は日本の南で次々に発生する熱帯擾乱に警戒が必要
いきなり熱帯低気圧が発生
気象庁の発表によると、きょう28日(日)午前9時、小笠原諸島の東海上で、熱帯低気圧が発生しました。(関連記事③の積乱雲集団)
気象庁の天気図上にはこの熱帯擾乱(ねったいじょうらん)の予想はなかったので、予想以上に雲がまとまって、いきなり熱帯低気圧が発生した形となっています。いきなり発生した熱帯低気圧は北西方向へ進み、あす29日(月)までには新たな台風へ発達する見込みで、発生すれば台風(11号)となります。
さらにタイトル画像にあるとおり、日本の南の赤い丸の中でも、積乱雲集団が盛衰を繰り返しており、かなり気がかりな領域となっています。そしてこの気がかりな領域内では、あす29日(月)には低圧部が発生する見込みです。
台風(11号)は西日本へ進む?
いきなり発生した熱帯低気圧は、今後台風(11号)となりつつ、小笠原諸島の北の海上を北西方向へ進み、予報円の真ん中を進むと31日(水)には西日本付近へ到達する予想です。
ただ31日(水)午前9時の予想では、熱帯低気圧に衰えながら西日本へ到達する予想ですが、台風(11号)が進む海域の海水温は平年より高く、30度近くあるため、台風の勢力を維持したまま陸地に近づく可能性も十分にあるため、警戒を要します。
また種々の計算の中には、北寄りに進み、東日本に接近するコースや、南で発生する低圧部に巻き込まれるように日本の南を南西進するコースも考えられ、まだ予報円には不確実性が見受けられます。
沖縄付近へ進む熱帯擾乱は?
日本の南で発生する予想の低圧部の動向は、引き続き、予想が大変難しい状態です。とはいえ、おおまかには上図、日本のGSM予想のように、今週後半にかけて沖縄付近へ進みながら勢力を強め、熱帯低気圧や台風などに発達する計算が大勢を占めています。
ところがその後、太平洋高気圧の勢力次第で、大陸へ進むコース、本州付近へ北上してくるコース、日本の南を北東進するコースなど、予想はかなりバラバラで、大きな不確実性を伴っている状態です。
ただなかには、台風として勢力を強め、秋雨前線を刺激しながら本州付近へ近付いてくる計算もけっこうありますので、新たに発生が予想される台風(11号)とともに、目が離せない状況です。