ワールドシリーズ2登板で防御率0.00。ただし、生還させた走者は5人
ライアン・マドソン(ロサンゼルス・ドジャース)は、ワールドシリーズの第1戦も第2戦も、5回裏の途中からマウンドに上がった。この2登板の防御率は0.00だ。ただし、ボストン・レッドソックスを抑えることはできていない。前の投手から引き継いだ計5人の走者を、ことごとく生還させている。
第1戦は同点の無死一、二塁から登板し、ワイルド・ピッチ(暴投)と四球で満塁とした後、次の打者は三振に仕留めたものの、内野ゴロ(二塁封殺)の間に1点、続くヒットでさらに1点を与えた。第2戦は1点リードの二死満塁から投げ、押し出しの四球とヒットで3人を生還させた。シリーズMVPとは逆の賞があるとすれば、マドソンはかなり有力な候補だろう。
この2登板により、ポストシーズンの通算防御率は2.68から2.62に下がったが、引き継いだ走者を生還させる割合は、29.4%(10/34)から38.5%(15/39)へ悪化した。ちなみに、レギュラーシーズンの通算は29.0%(62/214)、今シーズンは28.6%(4/14)だ。
今年のワールドシリーズで、マドソンが再びマウンドに立つことはあるのだろうか。登板するにしても、敗戦処理、あるいは走者がいない場面に限られるかもしれない。
なお、マドソンはポストシーズンで、通算55試合に投げている。これは、96登板のマリアーノ・リベラに次いで多く、あと1登板すれば、並んでいるジェフ・ネルソンを抜き、単独2位となる。