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3月の気温から7月の気温への7日間

饒村曜気象予報士
新緑の中でストレッチをする女性(写真:アフロ)

沖縄・奄美地方で梅雨入り

 全国的に夏を思わせて終わった大型連休ですが、東日本や北日本の大型連休明けの一週間は低気圧と前線の影響で、曇や雨で、3月頃の気温で始まりました。

 大型連休中の暖かさから、感覚的にはもっと寒く感じた人も多かったと思います。

 週明けに曇や雨をもたらした前線は少し南に下がり、5月7日は鹿児島県の奄美地方、8日は沖縄地方で梅雨入りしました

 東日本から北日本は、雲りや雨、または雪をもたらした低気圧の後面に入り、地表付近では北~東の風に乗って寒気が南下して、気温があがらなかった週明けでした(図1)。

図1 予想天気図(5月9日の予想)
図1 予想天気図(5月9日の予想)

今週末から来週初めの気温

 東日本から北日本は、5月10日以降は移動性高気圧におおわれ、日々、気温があがりますので、今週末から来週初めにかけて、7月ころの気温となる見込みです。

 週間天気予報によれば、東京都心部の最高気温の予想は、予報の上限では今週末から来週のはじめでは30度を超えます(図2)。今年初めて、東京都心部で真夏日(最高気温が30度以上の日)になるかもしれません。また、最低気温も、予想の下限でも15度を超えてきますので、いよいよ春本番というより、夏近しです。

図2 東京都心部の4月から5月の最高気温と最低気温
図2 東京都心部の4月から5月の最高気温と最低気温

 これからの7日間で、気温が3月から7月まで上昇します。体は、夏の暑さになれていませんので、熱中症にかかりやすいなど、体調が崩れやすい7日となりますので、注意が必要です。

図1、図2の出典:気象庁ホームページ。

気象予報士

1951年新潟県生まれ。新潟大学理学部卒業後に気象庁に入り、予報官などを経て、1995年阪神大震災のときは神戸海洋気象台予報課長。その後、福井・和歌山・静岡・東京航空地方気象台長など、防災対策先進県で勤務しました。自然災害に対しては、ちょっとした知恵があれば軽減できるのではないかと感じ、台風進路予報の予報円表示など防災情報の発表やその改善のかたわら、わかりやすい著作などを積み重ねてきました。2024年9月新刊『防災気象情報等で使われる100の用語』(近代消防社)という本を出版しました。

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