【大阪市北区】喋りたい時も静かにくつろぎたい時も。香り高いサイフォン珈琲が飲める喫茶店
ノスタルジックな外観と珈琲の香りに吸い寄せられて、小さな喫茶店に入りました。
注文を受けてから一杯ずつ淹れるサイフォン珈琲は、味はもちろん香りも本格的です。
今回は、大阪天満宮の近くにある「珈琲館 吉田」さんをご紹介します。
珈琲の香りが広がるノスタルジックな喫茶店
店の外まで珈琲の香りがする喫茶店って、最近は少ないのではないでしょうか。
「珈琲館 吉田」はまさにそんな喫茶店です。「美味しい珈琲が飲めそう!」と期待してお邪魔しました。
「45年前のまんまです。洒落たものはないけど、お気に召すものがあるといいな」
マスターがメニューを渡してくださいました。
珈琲の種類がたくさんあるなか、特に香りが高いといわれる「ストロング」を注文しました。
珈琲はサイフォン式です。
注文を受けてから一杯ずつ淹れてくださいます。 これを見ているのも楽しい時間です。
「今日はゆっくりしてるから、好きなカップを選んで良いですよ」と言ってもらい、わくわくしながら選びました。
ニワトリの絵が書かれたカップに淹れられた珈琲です。
ドーナッツ付きで500円でした。フォークもとってもレトロで、良い味でてます。
珈琲は深い味でありながら爽やかさもあり、ほんとうに美味しい。 そして香りが豊かです。
最後までブラックでいただきました。
マスターとの会話が楽しい!
笑顔が素敵なマスターは1代目。
北陸の出身で、45年前からこちらで喫茶店をしているそうです。
とっても親しみやすい方で、初めてお会いしたとは思えないほどの心地良さ。
お客さんの様子をみて、会話をしたり、静かにしたり、悩みを聞くこともあるそうです。
「皆さん毎日頑張っているから、疲れたときはこういうところでリフレッシュしてほしいですね。 普段会話する機会が少ない人も、人と話すと元気になれるし、僕も元気をもらえるんですよ」
昔、喫茶店の周辺には乾物屋さんが多かったそうですが、今ではオフィスやマンションが多くあります。 20年以上前からの会社勤めのお客さんもいて、定年退職していくことも。 退職した後にも「マスターに会いに来たよ」って久しぶりに来てくれると、 このお店が昔のままだから、「昼休憩に来た気分になって、会社に戻りそうになるわー」って言われるんだそう。
思い出の場所がそのまま残っているって、嬉しいですよね。
昔は近くに歌舞伎の稽古場があった
壁面には、時代を感じる歌舞伎の写真がたくさん飾られています。 昔は歌舞伎の稽古場が近くにあって、顔なじみの師匠や役者さんが多くおられたんだとか。
師匠に「踊ってみる?」と誘われたことをきっかけに、なんとマスターが歌舞伎を踊っていた時期もあるそうなんです。 こじんまりしたところで踊るものと思って「はい!」と返事をしたら、国立劇場だったのでびっくり! 師匠に恥をかかせるわけにはいかないと、一生懸命踊りを覚えたそうですよ。
気さくで笑顔がとっても素敵なマスター。 昔から可愛がられる人柄だったのだろうなと写真を見ながら想像したのでした。
レトロな空間で美味しい珈琲と楽しい会話を
店名のとおり、珈琲のメニューが豊富な「珈琲館 吉田」。 こんなにレトロな空間で飲む珈琲は格別です。
「どれも美味しいですよ。味の違いなんてわからなくていいし、美味しかったらいいんです」とマスター。
ルーから手作りのカレーライスも人気メニューで、カレーを食べるために来るお客さんもおられるそうです。 次回はカレーも食べてみたいものです。
マスターご本人は「よう喋るんです」とおっしゃっていましたが、程よい距離で接してくださる方です。 喋りたい時も静かにくつろぎたい時も、リフレッシュするのにぴったりな喫茶店だと思います。
「珈琲館 吉田」にぜひ立ち寄ってみてくださいね。
珈琲館 吉田
住所:大阪市北区天神橋1丁目9-11
電話番号:06-6352-2908
営業時間:7:00〜18:00
定休日:日曜日