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【NHL】最優秀GK賞に輝いた選手が、試合中に血相を変えてレフェリーに激怒! その理由は???

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
ボストンの守護神トゥッカ・ラスク(Courtesy:@BostonDotCom)

 NHLのプレーオフは、26日(現地時間)からカンファレンス セミファイナル(2ndラウンド)の戦いが始まりました。

 最初のラウンドを勝ち上がったチーム同士の激突とあって、激しい戦いが繰り広げられていますが、昨夜(現地時間)行われた「タンパベイ ライトニング vs ボストン ブルーインズ」の第1戦で、試合中に血相を変えてレフェリーに対し激怒した選手の姿が!

▼最優秀GK賞に輝き、フィンランド代表の守護神も担う男

 その選手は、トゥッカ・ラスク(31歳・GK・写真右)

トゥッカ・ラスク(右・Courtesy:@NaokoFunayama)
トゥッカ・ラスク(右・Courtesy:@NaokoFunayama)

 名門チームのボストン ブルーインズのゴールを守り続けるラスクは、4季前にNHLのベジナトロフィー(最優秀GK賞)を手にしただけでなく、祖国のフィンランド代表でも守護神を担い、「ソチオリンピック」で銅メダルを獲得した実績を誇ります。

▼血相を変えてレフェリーに激怒!

 世界中のホッケーファンに知られる存在のラスクが、昨夜のアマリーアリーナでの試合中に、血相を変えてレフェリーに対し激怒する姿が見られました。

▼スケート靴のエッジが !!

 もう一度、こちらの動画 ↓ でご覧いただく、お分かりになると思いますが、、、

 ラスクが激怒した理由は、相手選手のシュートが左足のスケートに当たった際にブレードが外れてしまい、プレーが続けられなくなったところでシュートを打たれ、失点してしまったからです。

▼ラスクはアピールするも・・・

 ラスクはレフェリーに詰め寄り、「不可抗力によって満足なプレーができなくなってしまった段階で、ゲームを止めるべきだ」と、血相を変えてアピールしましたが、レフェリーはラスクの主張を却下!

 というのは、「NHLのルールでは、試合中に用具の一部が破損しても試合を止める決まりがない」からです。

▼新しいスティックを受け取るor他の選手と交代

 アイスホッケーの試合を観戦した方は、プレーヤー(FWとDF)がシュートを放った際に、時折スティックが折れてしまうシーンを、目にしたことがあるかもしれませんが、その際にプレーヤーは、すぐさまベンチに戻って新しいスティックを受け取るか、他の選手と交代をします。

 このルールは、GKに対しても適応されることから、ラスクの主張を却下したのです。

▼唯一の例外は

 但し、唯一の例外は、GKが被っているゴーリーマスク(プレーヤーのヘルメットに相当)が外れてしまい、レフェリーが危険だと判断した際だけとなります。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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