最終予選への不安材料。本田圭佑のポジショニングとその弊害
中盤ダイヤモンド型4−4−2はわずか1試合で終了。アフガニスタン戦の5日後に行われたシリア戦で、ハリルホジッチは従来同様、4−2−3−1を採用した。中盤ダイヤモンド型4−4−2は、相手次第で4−1−3−2になったり4−3−1−2なったりする(1ボランチがいきなり3ボランチに急変する)、いわば受動的な布陣。攻撃的サッカーとの相性で言えば4−2−3−1に大きく劣る。
だが、日本式の4−2−3−1は例外だ。4−2−3−1と言いながらその体を成していることがほとんどない。中盤ダイヤモンド型4−4−2との差は見えにくい。布陣は添え物。むしろ邪魔くさいもの。選手たちのプレイからはそうした様子さえうかがえる。「プレイをするのは選手。布陣でサッカーをするわけではない」とは、かつて日本で布陣話が語り始められるようになった頃、それに馴染めない人たちが口にした台詞だが、シリア戦の日本は、それこそ布陣を軽んじるようなサッカーを披露した。
前半30分ぐらいまではまだよかった。4−2−3−1をギリギリ維持していたが、形はその後、時間の経過とともに崩れていく。崩壊する現場はハッキリしていた。4−2−3−1の3の右。そこにいるべきはずの本田は、半分以上の時間、持ち場を離れていた。
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