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この遊撃手はA-RODと似すぎ!? ドラフト全体1位、入団直前の破談、三塁転向…

宇根夏樹ベースボール・ライター
左から、J.トーリ、A.ロドリゲス、D.ジーター Feb 17, 2004(写真:ロイター/アフロ)

 アレックス・ロドリゲスは、1993年のドラフトで全体1位指名を受けた。カルロス・コレイアは、2012年のドラフト全体1位だ。

 2人とも、遊撃手としてプレーし、FAとなって大型契約を手にした。

 A-RODは、2001年1月に、テキサス・レンジャーズと10年2億5200万ドルの契約を交わした。コレイアは、今年3月に、3年1億530万ドルでミネソタ・ツインズに入団。今オフにその契約をオプト・アウトし――あと2年残っていた契約を打ち切り――サンフランシスコ・ジャイアンツと13年3億5000万ドルで合意に達した。身体の状態に問題があるとして、ジャイアンツとの契約は破談となったが、12年3億1500万ドルでニューヨーク・メッツに迎えられた。ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンらが、メッツとの契約合意を報じている。

 彼らの代理人は、どちらもスコット・ボラスだ。

 A-RODは、2004年2月のトレードで、レンジャーズからニューヨーク・ヤンキースへ移り、以降は三塁を守った。コレイアは、来シーズンから三塁を定位置とするはずだ。ともに、ニューヨークで三塁手となる。

 A-RODが加入した当時、ヤンキースの遊撃にはデレク・ジーターがいた。ジーターは、A-RODの1歳上だ。コレイアが入団するメッツでは、フランシスコ・リンドーアが遊撃を守っている。リンドーアは29歳、コレイアは28歳だ。

 コレイアと同じく、A-RODも別の球団に入ることが決まりかけていた。レンジャーズは、シカゴ・ホワイトソックスを絡めた三角トレードで、A-RODをボストン・レッドソックスへ放出するはずだった。けれども、それに伴うA-RODの契約の減額に対し、A-RODと代理人のボラスではなく、選手会がクレームをつけ、合意に達していたトレードは消滅した。レンジャーズとヤンキースがトレードを成立させたのは、その直後だ。

 この三角トレードは、スポーツ・イラストレイテッドのジェイ・ジャフィーらによると、レンジャーズからレッドソックスへA-RODが移り、レッドソックスからレンジャーズにはマニー・ラミレスジョン・レスターと金銭、レッドソックスからホワイトソックスにはノマー・ガルシアパーラスコット・ウィリアムソン、ホワイトソックスからレッドソックスにはマグリオ・オルドニエスブランドン・マッカーシーが移籍することになっていたという。

 レンジャーズは、A-RODと金銭の見返りとして、ヤンキースからアルフォンソ・ソリアーノとPTBNL(後日決定選手)のホアキン・アリアスを獲得した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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