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モノがあふれている家の住人はいつも忙しい!? モノが多い家が失っているもの

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけレッスンを受けてくださっている方が「片づけたら頭がスッキリします。こんなことはよくあるのですか?」と言っていたのですが、もちろんそういうことはあります。

私のイメージでは、家にモノが多い→管理するモノが多い→やることが多い→頭の中の容量も使い尽くす→いつも頭の中も混乱している、だから片づけてモノが減ると頭の中もスッキリすると感じています。

モノが多いと探し物が多かったり、家の中の動線が悪く無駄な行動が増え、何かをするのにも時間がかかるのででいつも忙しそうにしています。

大切な時間を失っているのです。そして意外と本人がそのことに気づいていないことも多いです。

「時間ができたら片づけます」それは逆!

また「時間ができたら片づけます!」という人は、実際なかなか時間なんてできるわけがなくずっと忙しいままの場合が多く、実は先に片づけをした方が時間を確保できたなんてことはよくあることです。

ソファや床の上に洗濯物が散乱している家がありました。「リビングを片づけよう」と思ったらまずはソファや床にある洗濯物を手に取り畳むところから始まるそうです。

洗った後だから清潔な服なのに、ソファに置きっぱなしだから家族のお尻に敷かれぐちゃぐちゃになりまた洗濯したりアイロンをかける必要がありました。

床に置きっぱなしの服も、ひょっとしたら汚れものかもしれないと思い再び洗濯機に入れたりとどんどんやることが増えているようでした。

この場合は、洗濯物がソファや床に置きっぱなしにならないよう衣類の収納場所を考えたり、洗濯後の服の正式な一時置き場を決めるのが第一です。

「時間ができたらちゃんと片づけるのに…」

これがその家の住人の口癖です。残念ながらいつまでもその時間はやってきません。

自分の大切な時間を奪われていないだろうか

時間ができたら片づけるのではなく、片づけるから時間ができるというのを私はこれまでの経験で実感しています。

私自身も子どもが4人いるけれど、仕事、子育て、家のこと、役員の仕事、自分の習い事や趣味など欲張ってこなすことができているのはやはり片づけのおかげです。

モノを持つということは、それをしまう場所、管理する手間やお金そしてそのための時間を失うリスクもあるということを知っておかなくてはいけません。

例えば服を買うと、クローゼットにしまわなくてはいけないし、そのためにはハンガーが必要で、しわにならないようにハンガーに掛ける必要があり、たまにクリーニングに出さないといけません。

たった1着の服でも管理するのに時間を始めさまざまな手間がかかるのです。

ついつい後回しにすることの多い「片づけ」ですが、後回しすることやモノを持ちすぎることで自分の大事な時間を失っているかもしれないということを知っておいてほしいと思います。

失った時間は、本来はあなたが何かをするために使える時間であり二度と戻ってこない時間なのです。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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