白銀の雪景色が美しい秩父の古社と自然が創り出す氷の芸術を訪れる旅
雪が降っているのを見ると心躍るのは、私が生まれ育った環境にあるのかもしれない。
大人になってから雪かきが必要な場所に住んだこともあったが、雪を見てワクワクする気持ちは今も変わらない。
雪が積もることのない地域で育った私にとって、雪景色はとても神秘的で、氷柱もまた雪景色と同じようにとても珍しく、美しいものだと思っている。
今回は、毎年冬ならではの絶景を求めて訪れる奥秩父の三峯神社と三十槌の氷柱をご紹介したい。
三峯神社
三峯神社を訪れるときはいつも雪だ。
白く覆われた世界と静寂がどこまでも広がって、「神域」と呼ばれる境内は冷たく澄んだ空気に満ちている。
三峯神社の歴史の始まりはとても古く、約1900年前と伝えられる。
伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉册尊(イザナミノミコト)は日本で最初の夫婦の神様で、夫婦和合、家内安全、五穀豊穣、諸難避けなどの御神徳があるという。
樹齢約800年の御神木「重忠杉」や境内の各所で出会う「御犬様」、白色の「三ツ鳥居」など境内の見どころを巡りながら、白銀の神秘的な世界を満喫するのも楽しい。
【基本情報】
三峯神社
住所:埼玉県秩父市三峰298-1
アクセス:
・お車の場合
関越自動車道「花園IC」より国道140号、皆野寄居バイパス経由で約2時間
・電車の場合
西武鉄道「西武秩父駅」あるいは秩父鉄道「三峰口駅」から西武観光バス三峯神社線を利用
駐車場:有(有料)
※詳細は三峯神社公式サイト、西武バス「秩父エリア」をご確認ください。
【参考資料】
三峯神社公式サイト
三十槌の氷柱
三十槌の氷柱(みそつちのつらら)は奥秩父の冬の絶景の一つである。
奥秩父のような冬の厳しい環境下で、岩肌にしみでる湧水が創り上げる高さ約8m、幅約30mにもなる大規模な氷の芸術だ。
荒川源流の大自然の中にできあがるこの氷柱が見頃迎えるのは例年1月中旬~2月中旬頃。一年で最も寒さが厳しい期間である。
川を隔て、向かって左側の岸壁には天然の氷柱が、右側の岸壁には人工の氷柱を観ることができ、それぞれ見比べることができるのも三十槌の氷柱の魅力だろう。
特に天然の氷柱は毎年大きさや姿が変わり、その繊細さがうかがえる。
また昼間の氷柱と、カラフルにライトアップされた夜の氷柱では全く違う印象を受けることもあるので興味深い。
三峯神社から三十槌の氷柱の会場まで、13.6km、車で約25分ほどの距離だ。
少し足を伸ばして冬の奥秩父を満喫する旅はいかがだろう。
三十槌の氷柱
【基本情報】
住所:埼玉県秩父市大滝三十槌
駐車場:民間有料駐車場有
・秩父市大滝4066-2(ウッドルーフ奥秩父オートキャンプ場)
・秩父市大滝4011-1(つちうちキャンプ場)
アクセス:
西武鉄道「西武秩父駅」から西武観光バス三峯神社線「三十槌バス停」にて下車
秩父鉄道「三峰口駅」から秩父市営バス川又線もしくは西武観光バス三峯神社線「三十槌バス停」にて下車
入場料:
大人300円(中学生以上)
※小学生以上は200円
*「大滝氷まつり」
開催期間:令和7年1月10日(金)~令和7年2月24日(月・祝)、8:30~17:00
※天候や氷柱の状態により期間が変更される場合があります。
*「三十槌の氷柱」ライトアップ
開催期間:令和7年1月11日(土)~令和7年2月24日(月・祝)
平日:17:00~19:00
土・休日:17:00~20:00
※天候や氷柱の状態により期間が変更される場合があります。
最後に
毎年思うのは、冬ならではの息をのむような絶景の前では寒さも吹き飛んでしまう、ということだ。
その地元の温かな料理を食べてほっと息をつくのも良い。
奥秩父の美しい自然を、冬の間の凛とした静けさを体感する旅はいかがだろう。