紅や白、薄い桃色の木瓜の花はとても鮮やかで、春の到来を感じさせるものだ。

早春の花の代表ともいえるだろう。

今回はそんな木瓜の花が美しい神社やお寺をご紹介したい。

冠稲荷神社

群馬県太田市に鎮座する冠稲荷神社。

主祭神である宇迦之御魂大神は、開運、生命守護、衣食住、厄・方位除の御神徳があるという。

樹齢400余年、500株の木瓜が集まって成る『冠稲荷の木瓜』。木瓜の花の名所といえば冠稲荷神社、と言い切れるほど目にも鮮やかな紅色が美しい。

四季折々の自然が美しい冠稲荷神社の境内で一際目を引く存在だ。

絡まり合うように伸びる枝の間からはメジロやヒヨドリが時折顔出して、くちばしいっぱいに花粉を付けている様子は撮影をしながら思わず微笑んでしまう。

この時期、冠稲荷神社の境内では寒緋桜や水仙、雪柳など、春の花たちの共演がとても美しい。

春を全身で感じることができる冠稲荷神社で一足早い花見はいかがだろう。

成就院

栃木の花の名所として、成就院は必ず訪れたい。

東国花の寺百ヶ寺の一寺でもあり、境内は四季折々の花が咲き誇る。

春は成就院から、と言われるほど、1月末頃から開花が始まるクリスマスローズを皮切りに、ジンチョウゲ、ヒマラヤユキノシタと順次開花し、樹齢80年の赤木瓜や白、ピンクの木瓜、そしてしだれ桜と、春本番に向けて花たちの共演を楽しむことができる。木瓜の見頃は例年3月上旬～4月上旬頃。

成就院は北関東で最初の「ぼけ封じ観音さま」として親しまれてきたお寺で、豊かな自然と季節の花に囲まれた境内は静かでとても心地良い。

見上げても、そして足元にも春の花が満開に咲く境内をゆっくりと散策して欲しい。

最後に

今回ご紹介した冠稲荷神社や成就院は、少し時期をずらして何度も訪れて欲しい場所でもある。

境内に咲く花々で季節の移ろいを感じながら、その瞬間だけの絶景を愛でたい。