320円と低価格ながら美味しさも魅力的〈地元民の誰もが安心して食べられる日常食としての博多ラーメン〉
今から26年前の1998年(平成10年)。福岡市内を南北に貫く「日赤通り」沿いの福岡県福岡市南区「大楠」に1号店を開業。2006年に道路拡張工事のため一旦閉店。その翌年の2007年に福岡市中央区「小笹」の住宅地へ移転したお店は〈博多ラーメン膳 小笹店〉としてリニューアルオープンし現在に至る。2号店の「鳥栖店」を開店後、2009年には3号店となる「天神メディアモール店」を開店し天神エリアにも初進出を果たす。一時期は天神のお隣「大名」にも店舗を構えていた。現在は、福岡市内とその近郊を中心に展開中で「小笹店」を筆頭に、福岡県筑紫野市の「筑紫野原田店」、同福岡市東区の「箱崎店」、同西区の「周船寺店」、佐賀県鳥栖市の「鳥栖店」、熊本県熊本市の「けやき通り店」の6店舗体制で運営されている。
初めて訪れたのは1998年の1号店の開業まもない時期。近くに住んでいたこともあり、日赤通りにあったお店では、値段の安さと同時にラーメンの美味しさにも驚かされた記憶がある。またすぐそばには、当時通い詰めていた「一蘭」の那の川店もあり、ちょうど通勤路だったこともあり、仕事で遅くなった帰りには、どちらかのお店に立ち寄るということを繰り返していた。
運営は「博多ラーメンはかたや」と同系列
運営母体は昭和食品工業株式会社さん。福岡県内を中心に「博多ラーメンはかたや」の他「釜揚げうどん小麦冶」「うどん黒田藩」などのチェーン店を展開する、いずれのお店も地元の人々には馴染み深い「安くてうまいお店」ばかり。製造工程はすべてを自社でまかない効率のよい運営方式を模索しながら展開。現在の価格を維持しつつ地元の人々に寄り添った美味しいラーメンやうどんなどの麺類をずっと変わらず提供し続けることで多くの支持を得ている企業だ。
はかたや:290円、18ラーメン:310円に続く
昨年ベーシックなメニューの「おいしいラーメン」を、320円の統一価格に変更するまでは「博多ラーメンはかたや」と同額の290円という破格値だった時期もある。ただ現在の320円という価格自体も十分過ぎるほど格安であることは間違いない。現在福岡市内では、①博多ラーメンはかたや=290円、②18ラーメン=310円に続く、③博多ラーメン膳=320円と、安さだけでもトップ3に入っているラーメン店になる。
いつでも気軽に食べられる博多ラーメン
日常食として、誰もが安心して食べられる博多ラーメン。それがどんな時代であっても気軽に安心して食べられる一杯でありたいという〈博多ラーメン膳〉の想いから。この価格は他店の追随を許さないというよりも個人店では追随は難しい領域。そこにはチェーン展開されているという強みもありながら、それ以上に惜しみない企業努力があってこそではないだろうか。
久々に訪れたのは朝10時開店の小笹店
他のラーメン店よりも少し早めの開店なのでとてもありがたい存在の〈博多ラーメン膳 小笹店〉。開店少し前に到着し6台分ほどの駐車スペースの一角に車を駐車させ開店を待つ。
暖簾が掛かると同時に店内入口左手になる券売機で(ちょっと贅沢にオリーブオイル使用した)「旨辛ラーメン:390円」にトッピングの「煮たまご:100円」と「きくらげ具:50円」を発券する具沢山な選択。カウンターに座り、麺の硬さは「カタ」で注文した。
お値段以上のホッとする美味しさがある
待つこと少々で配膳された「旨辛ラーメン+煮たまご+きくらげ具入り」は〈博多ラーメン膳〉こだわりの本格的な豚骨スープで「はかたや」の博多ラーメンのそれとは別軸のホッとするような安心感と安定感の美味しさがある。
カエシの効いた豚骨スープのまろやかな味わいと風味を感じながら小麦の美味しさを最大限に引き出した歯切れのいいストレート麺との相性も抜群。
そのスープの味付けも地元の人々が受け入れやすい仕上がりになっていて、途中ピリリとした辛みの「旨辛」をスープと混ぜながら食べるのも楽しみの一つ。
住宅地ということもあるのかもしれないが、朝一番から徒歩で訪れた(おそらく近くにお住まいの)おばあちゃんや、常連さんらしきタクシーの運転手さん、小さなお子さん連れのお父さんや、お若いご夫婦など、老若男女の地元民の誰もが安心して食べられる日常食としてのラーメンといった趣がこのお店にはあった。
博多ラーメン膳 小笹店
住所 :福岡県福岡市中央区小笹3丁目5-18[地図]
営業時間:10時00分〜21時00分(O.S.20時45分)
店休日 :年中無休 ※要確認
駐車場 :専用駐車場あり