錦戸亮の異質感が際立った『Re:リベンジ』 わかりやすかった黒幕ミスリード?
フジテレビ木曜劇場『Re:リベンジ-欲望の果てに-』第2話は、初回で投げかけられた衝撃のラストがスタート地点になる対立構造が明らかになり、周囲にほぼ敵しかいない主人公・天堂海斗(赤楚衛二)のこれからはじまる復讐劇への序曲になった。
(関連記事:『Re:リベンジ』既視感だらけの高カロリードラマで異彩を放った錦戸亮)
智信と海斗への大友の復讐として描かれた第2話
初回ラストで何者かに襲われた海斗が意識を取り戻したのは5ヶ月後。天堂記念病院の理事長だった父・天堂智信(光石研)の亡くなった日に襲撃を受け、同病院の新たな理事体制が決定した日に目覚めた。
その間ずっと麻酔で眠らされていた海斗は、勤めていた会社を解雇され、恋人・朝比奈陽月(芳根京子)を失う。
海斗の伯母・天堂市子(余貴美子)は新理事長に就任し、海斗が就くはずだった病院の新プロジェクト理事の椅子には新任医師の大友郁弥(錦戸亮)が座り、彼に恋人も奪われていたことが明らかになった。
海斗は大友を調べる。大友を同病院に呼び寄せたのは父・智信だったが、大友の母は智信の手術で亡くなっていた。そして、病床の智信が息を引き取ったときには大友が担当医として関わっていたことがわかり、すべては大友による智信と自身への復讐だと海斗は考える。
大友黒幕説へのミスリードか
第2話では、大友が何者かに海斗を襲わせた黒幕とする状況証拠が積み上げられ、わかりやすく敵として描かれた。しかし、そのまま大友が黒幕であっては、ひねりも工夫もない、おもしろみのないお話になってしまう。逆側へのミスリードとしてもわかりやすい気もするが…。
そもそも動機で心証が真っ黒なのは、新理事長の伯母・天堂市子だ。大友は海斗の味方の側のフラッグが立った回と見ていい気がする。
物語のカギとなるのは大友だ。海斗が気づいていない子ども時代の大友との関係性、父・智信と大友の間に起きた出来事と2人の絆が、これからの焦点になっていきそうだ。
第2話でも、錦戸亮はほとんどセリフがないなか、その佇まいで圧倒的な存在感を放っていた。出演シーンも少ないが、ほぼ彼の印象しか残っていないといってもいいほど。ほかの登場人物たちが全体的にカロリーの高いお芝居になるなかで、異質な空気をまとっている。
これから海斗の復讐劇が進むなかで、大友演じる錦戸亮の存在が作品の成否を大きく左右しそうだ。
【関連記事】
『Destiny』真樹の空白の12年と祐希はつながっている? 謎と偶然が大渋滞した第2話
石原さとみ『Destiny』大学キャンパスの30代集団の違和感 ベタなインパクトは後へつながるフリか
眞栄田郷敦が月9を救うか 『366日』衝撃的なスタートで“名作枠”復活ののろし