何個当てはまる!?笑顔うつ病のチェックリストで「共通点」を確認。
こんにちは、精神科医しょうです。
近年、「笑顔うつ病」という言葉をよく目にすることが多いのではないでしょうか。
笑顔うつ病になる人は、真面目で周囲への気配りができる人が多いと言われています。
どんなにつらくても周囲に迷惑をかけないように明るく笑顔でいようとしてしまうので、病気の進行に気付かない場合も多いのです。
今回の記事では、笑顔うつ病になる人の特徴や心身に現れる病気のサインについて紹介します!
笑顔うつ病ってどんな病気?
内面ではうつ病のような症状を抱えながらも、周囲に悟られないように無理をして頑張ってしまう人のことを「笑顔うつ病」と呼んでいます。
実際には笑顔うつ病という医学病名はないのですが、無理をして頑張ってしまいながらもうつ症状を抱えている人の事を指す状態のことを指します。
友達や仕事の同僚と話すときに笑顔で対応することができるので、他の人から見ると「悩みのない明るい人」だと捉えられてしまうこともあります。
「笑顔」によってバリアを張ることで自分の心の内側を相手に知られないようにするため、なかなか悩み事を打ち明けることができません。
そのため、精神的に限界が来てしまったときに、より深刻なうつ状態になる可能性が危惧されています。
笑顔うつ病の症状の特徴
一日の終わりや帰宅後に気分が落ち込む
職場や外出先ではいつも通りの自分でいようと無理に笑顔を作ることが多いので、一日の終わりや帰宅後は疲れがドッと押し寄せて、一気に気分が落ち込んでしまうことがあります。
着替えや入浴をする気分になれず、そのままぐったりとソファやベッドで寝てしまうことがあれば要注意です。
精神的なストレスと肉体的な疲労が蓄積されているので、より多くの睡眠を欲するがゆえに身体が休息を取ろうとしているのです。
趣味や好きなものに関心が湧かなくなる
平日の疲れが溜まってうつのような状態になり、それまで好きだった趣味や好きなものに関心が向かなくなります。
休日は朝起きることができず、夕方になってからようやく布団から出られるという人もいるのではないでしょうか。
布団で休日の大半を過ごしていたり、食事も面倒であまり食べなかったりなどということもあるでしょう。
睡眠欲や食欲が低下する
笑顔うつ病になると睡眠欲や食欲などといった、人間に必要な欲求が低下する人もいます。
人間が生き生きとした日常生活を送る上で欠かせない機能が低下しているということは、健康状態にも異常が出る恐れがあるのでとても危険です。
体重が減少したり、あまりよく眠れない、又は寝ても寝た気がしないなどといった睡眠障害を発症することもあります。
仕事に行く前の準備が億劫に感じる
笑顔うつ病の人は、仕事に行く準備をしたり身支度を整えることがとても億劫に感じる人が多いです。
よく眠れていないこともあり、頭が重く、倦怠感を感じることもあるでしょう。
日常的な動作に時間がかかり身支度がなかなか進まず、家を出る時間がギリギリになってしまうことも。
うつ病は午前中に症状が強くなる人が多いので、微笑みうつ病においても起床後や朝にしんどさを感じる人が多い傾向にあります。
笑顔うつ病になる人の特徴
他の人に弱味を見せない
大変なことがあっても自分一人で抱え込んで、他人に弱味を見せようとしない人は微笑みうつ病になりやすい傾向があります。
いつも通りに振る舞い、時には他人の悩みを積極的に聞いてあげたりサポートしようと頑張ってしまう特徴もあります。
周りからも「いつも明るくて悩みがない」ように見えるため、本当の自分とのギャップに苦しんでしまうこともあるのではないでしょうか。
無意識に他人と自分の間に壁を作ってしまうので、本音を話せる人もあまりいません。
大きな悩みを抱えていても頼ることができないので、自分でも気づかないうちにうつ病の症状が進行してしまう恐れがあります。
ストレスを上手く解消できない
どんなに心が苦しい状態であっても、笑顔を作り一人で多くの問題を抱え込もうとするので、笑顔うつ病の人は人一倍ストレスを溜め込みやすい傾向があります。
友達と遊んだり趣味に打ち込んだり、運動をしてみるなど、大抵の人はストレスを発散する術を持っているのですが、微笑みうつ病の人は趣味などに対しての意欲が低下していることが多く、ストレスを上手く解消することができません。
最近ストレスが溜まっていて、解消できていない状態が長く続いているのであれば注意が必要でしょう。
無理をしてでも頑張ってしまう
体調などのコンディションが悪かったとしても、頼まれごとを引き受けたり、仕事を無理して頑張ってしまう人も要注意です。
責任感が強く真面目なタイプが多いので、「頼まれたら無理してでも頑張らなければ」という気持ちが強く働いてしまいます。
無理をしすぎるとストレスが溜まって心身を壊しやすくなってしまうので、うつ病の症状を引き起こしてしまう恐れがあります。
柔軟な考え方ができない
「こうあるべき」や「こうしなければいけない」という考えによって、自分を追い詰めていませんか?
他人とのコミュニケーションや仕事のやり方一つにおいても、「自分がこうしなければいけない」というように囚われていてはストレスが溜まってしまいます。
自分で全て抱え込んで、解決しなければいけないという考え方に無意識のうちに縛られているので、気づいたときには心が消耗して笑顔うつ病を発症する危険性があります。
真面目で責任感が強い
笑顔うつ病になる人は、真面目で責任感が強い性格の人に多い傾向があります。
責任感が強いと自分で何とかしなければという意識が強くなってしまうため、一人で問題を背負い込もうとしてしまいます。
また、真面目で努力家の人は仕事もプライベートも手を抜くことがあまりないので、疲労を溜めてしまいがちです。
「人前ではちゃんとしていなければ」という気持ちから他人に疲れた顔を見せることも少ないのではないでしょうか。
このタイプの人は少しずつ精神を消耗しているので、自分でも気づかないうちに微笑みうつ病になっていたということも少なくありません。
笑顔うつ病チェックリスト
以下のような心身のサインがある場合は、微笑みうつ病になっている可能性があります。
当てはまる項目があるかチェックしてみましょう。
・人と会った後、心身が疲れている
・帰宅後は疲れて何もできない
・出かける前の身支度が億劫に感じる
・食欲や睡眠欲が以前よりも低下している
・趣味に興味が持てなくなった
・休日は布団の中で過ごすことが多い
・人前では笑顔でいることができる
・悩みがあっても何でもないように振る舞い、仕事ができる
笑顔うつ病は他人から気付かれにくい病気であり、自分自身も「普通に振る舞うことができるから大丈夫、ちょっと疲れてるだけだろう」と軽視してしまいがちです。
しかし、そのまま放置しているとある日突然動けなくなってしまったり、仕事に行けなくなってしまうということが起きてしまう可能性があるので、上記のようなサインが複数現れている場合は、微笑みうつ病を疑った方が良いでしょう。
笑顔うつ病かもしれないと思ったときは
笑顔うつ病かもしれないと思ったときは、「自分の心が弱いだけ」だと軽視せずに、早めに周りの人や医療機関に相談するようにしましょう。
笑顔うつ病の人は自分の悩み事や内面を笑顔で隠して、何でもないように振る舞うことが当たり前になってしまっているので、相談することに不安を覚えるかもしれません。
しかし、自分の症状を知り適切な治療を始めることはとても大切なので、出来るだけ早めに病院に相談してくださいね。
まとめ
笑顔うつ病になる人の特徴や症状の特徴、心身に現れるサインについて紹介しました。
責任感が強く真面目な性格の人は、自分の心身の異常を周りになかなか打ち明けられない傾向があります。
しかし、早めに自分に合った治療を開始すればうつ病の進行を抑えられる可能性があります。
まずは、笑顔うつ病の症状や特徴を知ることから始めましょう。
笑顔うつ病の疑いがある場合は、自分で判断せずにお医者さんに診てもらうようにしてくださいね。
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