ツイッター版ストーリーズ「フリート」はツイッターをどう変えるのか?
ツイッター版ストーリーズともいえる「フリート」がリリースされました。ツイッターでここまでサービスのあり方を変えるような新機能の追加はひさびさです。
ただ、PCとアンドロイドでツイッターをやってる私の端末たちでは、いまだに使えてはいません。このフリート、使えるようにならないと見ることもできないというもどかしさを今まさに味わっています。
さて、この記事はフリートを体感もせず、見ることもせずに書き始めているのですが、なにしろインスタのストーリーズという先例がありますので、そこから憶測できることをここでは書いておこうと思います。
インスタのストーリーズは気軽に投稿できるというのがまずメリットとしてあげられます。これはなんといっても「消える」のがその理由です。でも、これはインスタストーリーズの一面でしかありません。
インスタストーリーズで重要なポイントは、ひとつのストーリーズの投稿がDMの呼び水になっていることです。やっぱりなんというか、なんかないとなかなかいきなりメッセって送りにくいんです。でも、なんかひとつ気になるもの、しかもそのうち消えてしまうものがあると、人はうっかり話しかけてしまいます。
そして、Facebookのメッセがそうであるようにメッセが活発なサービスから、人はなかなか離れることができません。Facebookがいかにメッセを重要視しているかは、今年9月末にFacebook社がインスタのDMとFacebookのメッセを正式に接続するとアナウンスしたことからも十分に想像できます。そう、メッセは大事。これはみんなわかっていたことなんです。なお、余談ですがFacebookメッセは元からFacebookにあった機能ではなく、Belugaというサービスを買収して実現したサービスです。
こういった「メッセは大事」という事情については、Twitter社も当然自覚的です。サービス説明のTwitter社のブログ記事にもはっきりとこう書かれています。
ただ、このTwitter社の目論見が日本でもうまくいくかは現状わかりません。日本でうまくメッセの呼び水になってくれるのかというと、どうだろうか?と思う部分はあります。すでにメッセンジャーアプリとして覇権を握っているLINEがあり、グループメッセに関してはFacebookメッセがまさに有能です。
ただ、ツイッターの利用に関しては世界有数の高度さでもって対応するのが、この日本にいるユーザーでもあるわけです。
Twitter社がけっこう苦労して日本語対応のハッシュタグをリリースしたと思ったら、即大喜利が始まったことを今でも私はよく覚えています。そんな経験もあるから、Twitter社も日本に斜め上の使われ方などの妙な期待を持っているのかもしれませんね。そこは実は私も楽しみにしています。
さて、若干蛇足になりますが、今回のフリートのTwitter社側の責任者というのは、どうもこの方のようです。
で、このケイヴォン・ベイポー氏ですが、ツイッターライブであるPeriscopeを作った人でもあります。ソーシャルメディアがどんどんライブ方向に向かっている中、やはりこのフリートもライブ側の機能追加であったことが、こういった背景からも想像できますね。