「真の怪物が現れた!」韓国メディアが注目する阪神・佐藤輝明の活躍と新助っ人ロハス・ジュニアへの影響
18日のヤクルト戦に勝利して5年ぶりの7連勝で首位を快走する阪神タイガース。
その強さに韓国メディアが注目している。特に現在5本塁打の阪神ドラフト1位の佐藤輝明に関する記事がかなり目立っていた。
スポーツ紙「MKスポーツ」は15日、甲子園球場で行われた広島戦で2試合連続本塁打を放った佐藤について、「日本のプロ野球界の怪物ルーキー、阪神タイガースの佐藤輝明は、自身がなぜ怪物なのかを証明した」と称賛。
同紙は「真の“怪物”が現れた。打球速度は173キロをマーク」と見出しを打ち、「173キロの打球速度で131メートルを飛ばすことができるのが佐藤の真価だ。まだ打率は2割台前半だが、佐藤のホームランパレードに日本列島が熱狂する理由がここにある」と、日本球界全体が佐藤の活躍に注目していると伝えた。
また、14日の広島戦後にも「スポーツ東亜」が「阪神の大型新人・佐藤、ホームラン、最多打点、無三振の最高の一日」とのタイトルで記事を掲載するなど、海を越えてその活躍ぶりが大きく取り上げられている。
一方で15日に掲載された記事にはこんな見出しもあった。
「日本の“怪物ルーキー”シンドローム、ロハスの立場に影響を及ぼすか」(MKスポーツ)
外国人選手の競争はどうなるか
これはコロナ禍で来日が遅れていた今季阪神に新加入した助っ人、メル・ロハス・ジュニア外野手に関する見出しだが、記事の内容は佐藤の活躍で、遅れてきたロハスの立場がどうなるのか、というもの。
「佐藤が不振から抜け出したあと、自然と思い浮かぶのは(今季から阪神に入団した)メル・ロハス・ジュニアの立場だ。佐藤はロハスとポジションが重なる外野手で、ロハスのチャンスが少なくなる可能性がある。しかし、その心配はしなくてもよさそうだ。もう一人の外国人打者で野手のマルテが不振だからだ」
マルテは14日時点での打率は2割2分5厘。18日のヤクルト戦で3号2ランを放ち、打率は2割5分4厘と悪くはない数字だ。
これに対して韓国メディアは強気で、「ロハスが十分に超えられるレベルの成績だ。マルテとの枠争いの勝負は一度やってみる価値はある」と報じている。
ただ、今季の外国人登録枠は5人で、現在はマルテ、サンズの野手、ガンケルとスアレスの投手が登録されており、外国人枠は1つ空いている。そこにロハスが登録されると予想される。
しかし、1試合に出場できるのは4人なので、仮にロハスが1軍に定着すれば、外国人選手の競争は激しさを増すのは確実だ。
ロハスは2017年6月から韓国のKTウィズでプレーし、昨季は47本塁打、135打点をマークしてMVPに輝いた実績を持つ。
韓国メディアがロハスの立場を気にするのは、長らく韓国リーグでプレーし、輝かしい実績を残してきた人気選手だったからこそ。昨年同様、日本でも結果を残してもらいたいとの期待も込められているのだろう。
ロハスともう一人、2019年にKTでプレーし、2020年は斗山ベアーズで最多勝と最高勝率をマークしたラウル・アルカンタラ投手への期待も大きい。
2人は19日に甲子園クラブハウスでの入団会見で「チームのためにもファンのためにも、自分のプレーをして貢献していきたい」と意気込んでいたが、日本での華々しいデビューを韓国の野球ファンも注目している。