シーズン1登板の千賀滉大を起用するメッツは、先発投手が不足しているのか
ニューヨーク・メッツは、ディビジョン・シリーズ第1戦の先発投手に、千賀滉大を起用する。
昨シーズン、千賀は、先発29登板で166.1イニングを投げた。ナ・リーグで規定投球回に達した20人中、与四球率4.17はワースト4位ながら、奪三振率10.93と防御率2.98は4位と2位に位置した。
けれども、今シーズンは怪我に見舞われ、メジャーリーグで投げたのは、7月26日の5.1イニングだけだ。マイナーリーグを含めても、20イニングに満たない。
メッツは、先発20登板以上で防御率3.95未満の投手を4人擁する。イニングの多い順に、ルイス・セベリーノが182.0イニングで防御率3.91、ショーン・マネイアが181.2イニングで防御率3.47、ホゼ・キンターナが170.1イニングで防御率3.75、デビッド・ピーターソンは121.0イニングで防御率2.90だ。
現在、4人とも、怪我はしていない。ただ、いずれも、ワイルドカード・シリーズで登板した。セベリーノは、10月1日に6イニング(105球)。マネイアは、2日に5イニング(86球)。キンターナは、3日に6イニング(94球)。ピーターソンは、3日の試合の最後を締めくくった。1イニングで8球を投げた。
ディビジョン・シリーズ第1戦は、10月5日に行われる。メッツの選択肢は、ピーターソン、タイラー・メギル、千賀の3人だったのではないだろうか。もし、この試合に投げると、セベリーノは中3日、マネイアは中2日、キンターナは中1日となる。ピーターソンも中1日ながら、前回の投球数はわずかだ。
今シーズン、メギルは、先発15登板とリリーフ1登板の計78.0イニングで防御率4.04を記録した。ワイルドカード・シリーズのロースターには、入らなかった。
メッツは、久しぶりの登板となる千賀に、そう長くは投げさせないだろう。想定しているのは、千賀とピーターソンの2人で計6~7イニング、かもしれない。
10月6日の第2戦は、中4日でセベリーノが登板する予定だ。8日の第3戦と9日の第4戦は――第4戦以降はシリーズが終わっていなければ――どちらも中5日でマネイアとキンターナだと思われる。11日の第5戦は、千賀が中5日、ピーターソンも第1戦に投げれば中5日、セベリーノは中4日だ。
なお、メッツと対戦するフィラデルフィア・フィリーズは、ワイルドカード・シリーズをスキップしたので、9月30日から10月4日まで、試合がなかった。先発投手は、第1戦がザック・ウィーラー、第2戦がクリストファー・サンチェス、第3戦はアーロン・ノラの予定だ。もしあれば、第4戦はレンジャー・スアレスだろう。この4人とも、先発27登板以上で防御率3.60未満を記録している。