台風2号が発生し、週末にかけてフィリピンの東で非常に強い勢力へ発達する見込み
熱帯低気圧が発生し、積乱雲が活発化
気象庁の予想通り、フィリピンの東海上にあった低圧部がきのう12日(月)午後3時に熱帯低気圧に変わりました。
タイトル画像にある通り、きょう13日(火)午後3時の雲の様子をみると、この熱帯低気圧の周辺で真っ白な雲が湧き立っており、発表されている雲形の情報では、雲長高度16000メートル以上にも及ぶ積乱雲の集団が発生し、活発化しています。
台風2号が発生し、週末には非常に強い勢力に
発生している熱帯低気圧は今後も発達し、あす14日(水)午後3時までには台風へ変わる見込みです。
今年は2月18日に台風1号が発生していますので、もし台風となれば、約2か月ぶりの台風2号の発生ということになるでしょう。
発生が予想される台風2号は、平年より高く、29度以上ある海面上で週末には一段と発達し、17日(土)午後3時には970hPa、最大風速35メートル、最大瞬間風速50メートルの強い勢力に、さらに18日(日)午後3時には940hPa、最大風速45メートル、最大瞬間風速65メートルの非常に強い勢力となる予想です。
18日(日)午後3時に台風の中心が到達すると予想される予報円の直径は1400キロとかなり大きく、フィリピンにかなり近付く可能性がある一方で、比較的真っすぐに北上してくる可能性も考えられます。
いずれにしても仮に小笠原諸島などに影響があるとすれば、来週になってからとなりそうです。
4月に本土接近台風は2個
4月に日本列島に接近する台風はどれ位あるのでしょうか?
台風の統計がある1951年以降で、台風のままの勢力で本土に接近した台風はわずかに2個しかありません。
それが上図、1956年の台風3号と2003年の台風2号で、いずれも沖縄近海を北上し、九州南部に接近しました。
このうち、1956年の台風3号は4月25日午前7時半頃、鹿児島県大隅半島南部に上陸し、上陸台風としてはこれが最早の記録となっています。
一方、2003年の台風2号は九州南部に近付いたところで熱帯低気圧に衰えました。
まだ4月は南の太平洋高気圧の勢力が強くはなく、台風を北へ進ませる力が弱い事や日本付近の偏西風が本州の南まで下がっているため、北上してもすぐに東へ大きくカーブしてしまうことが多いため、このような結果になっていると思われます。
ただ本土ではなく、沖縄や小笠原諸島(伊豆諸島含む)に限っては、4月にも時々接近することがあり、統計開始以来、沖縄は5個、小笠原諸島は7個の台風が接近しています。
*1956年の台風3号に関して加筆修正(14日午前7時)