フィリピンの東で台風のたまご(熱帯低気圧)が発生へ。発達しながら北上か?
低圧部は熱帯低気圧へ変わる予想
タイトル画像にある通り、フィリピンの東海上でまとまった雲が発生中です。
気象庁が発表している天気図によると、このあたりできのう11日(日)午前9時に低圧部が発生し、きょう12日(月)午前3時の実況天気図でも低圧部(Lマーク)が解析されています。
低圧部とは周囲より気圧が低く、循環が認められるものの、その中心位置がハッキリとしない熱帯擾乱(ねったいじょうらん)のことで、その中心位置がハッキリと解析されるようになると熱帯低気圧、いわゆる台風のたまごに名前が変わります。
気象庁によると、この低圧部は今夜9時までには熱帯低気圧(TDマーク)に変わると予想されており、いわゆる台風のたまごの発生が見込まれています。
台風並みの勢力へ発達を予想する計算が多数
気象庁が計算しているGSMというモデルの予想によると、今後発生が見込まれる熱帯低気圧は台風と思われる勢力に発達しながら、週末から週明けにかけて、フィリピンの東をゆっくりと北上してくる予想です。
またこの他、日本をはじめ、諸外国による種々の計算結果をみても、緯度経度や発達の違いはあれど、おおむね台風の勢力に発達しながらフィリピンの東を北上してくる計算で揃っている状態です。
北緯20度あたりからはバラバラ
フィリピンの東を北上することでおおむね揃っている熱帯擾乱のその後の動向は、北緯20度あたりからはかなりばらついている計算です。
あくまでも参考としてヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)の計算をみると、台風と思われる勢力まで発達し、しかもかなり強力な勢力となり、来週半ばには北緯20度を超え、その後は父島など小笠原諸島方面を指向するような計算となっています。
これはあくまでも参考としての一つの計算ですが、その他種々の計算をみると、小笠原諸島の南を離れて東進するような計算がある一方、日本の南を北上してくるような計算も少数派ながら散見される状態です。
仮に台風が発生したとしても、今すぐどうのということは全くありませんが、海上や小笠原諸島を中心に影響があるかもしれないという意味で、早めにお伝えしておきます。