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「充実したシリーズではあったかなと思います」竜王戦3連覇を達成した藤井聡太竜王コメント

松本博文将棋ライター
(画像作成:筆者)

藤井聡太竜王「本局、中盤の難しい局面で方針がわからなくなってしまって。苦しくしてしまったところもあったと思うんですけど。そのあと、受けに回ってチャンスの来る展開にできたのかなと思います。まだ、あまり実感はないんですけど、3連覇という結果を出せたことは、よかったかなと思います。(1日目昼休後)▲4三歩△4一金と引かれたときに、ちょっと方針がわからなかったんですけど。ただ、本譜は部分的には狙い筋なのかなと思ったんですけど。ただ、そうですね。やっぱりちょっと、こちらの玉が思っていた以上に、薄い形だったので。なにか自陣に手を入れるような指し方を選ばなくてはいけなかったかなという気がしています。(あえて勝因を挙げると?)そのあと駒を自陣に埋めていって、少しずつ、簡単には寄せられない形にできたのかなとは思います。(シリーズ4連勝で防衛、七番勝負全体を振り返って)そうですね。どれも難しい将棋だったんですけど。特に第3局は、比較的うまく指せたかなという感触があったので。充実したシリーズではあったかなと思います。(第1局のあとで王座を獲得し八冠独占、心境の変化などはあった?)それはもう全く意識せずに。ずっと第1局から、同じ気持ちで臨めればというふうに思っていました」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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