ア・リーグの打率トップ3はビシェット、ヘイズ、吉田だが、首位打者の「本命」はこの3人ではなく…
今のところ、ルイス・アライズ(マイアミ・マーリンズ)の首位打者は、確実なように見える。打率.388を記録し、ナ・リーグ2位のロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)に50ポイント以上の差をつけている(.001=1ポイントとして表記)。
一方、ア・リーグは、打率.300~.320の間に5人が並ぶ。1位が.320のボー・ビシェット(トロント・ブルージェイズ)、2位が.312のオースティン・ヘイズ(ボルティモア・オリオールズ)、3位が.312の吉田正尚(ボストン・レッドソックス)、4位が.310のヤンディ・ディアズ(タンパベイ・レイズ)、5位は.300のレオディ・タベラス(テキサス・レンジャーズ)だ。
ただ、ア・リーグで首位打者を獲得するのは、この5人ではないかもしれない。現時点のランキングにおいて、彼らの下に並んでいる選手ではない可能性もある。
コリー・シーガー(レンジャーズ)は、256打席に立ち、打率.360を記録している。
シーズン序盤に左の太腿裏を痛め、4月12日から5月16日まで故障者リストに入っていたため、現時点の規定打席には達していないものの、不足は20打席未満だ。ここから欠場がなければ、今月が終わるまでには、打率ランキングに――おそらくはそのトップに――名を連ねるだろう。
昨シーズンの打率は.245。ア・リーグで規定打席以上の65人中、47位に過ぎなかった。だが、2020~21年は、計641打席で打率.306を記録している。
また、今シーズンは、守備シフトが制限された。シーガーは左打者だ。
スポーツ・インフォ・ソリューションズのマーク・サイモンは、昨年9月12日に発表した記事のなかで、開幕から記事の時点までに、シーガーがシフトによって失ったヒットは39本、得たヒットは14本、トータルは25本のマイナスと記している。マイナス20本以上の選手は他におらず、シーガーに次いで多いのは、マイナス15本の3人、ヨーダン・アルバレス(ヒューストン・アストロズ)、カイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)、ラウディ・テレーズ(ミルウォーキー・ブルワーズ)だという。
この3人も、左打者だ。もっとも、今シーズン、彼らの打率は、昨シーズンと比べて、上がってはいない。アルバレスは.306→.277、シュワーバーは.218→.189、テレーズは.219→.213だ。