石勝線で唯一普通列車のみ停車する駅へ!JR北海道・川端駅
JR北海道は2024年3月16日に行われるダイヤ改正で、石勝線・滝ノ上駅を廃駅にすると発表(外部リンク)しました。滝ノ上駅廃駅で今後動向が注目される駅が隣の川端駅。滝ノ上駅廃駅後、石勝線で唯一普通列車のみ停車する駅となります。しかも停車する普通列車は現在のダイヤで川端駅も滝ノ上駅も5本・2往復半と全道で最も停車本数が少なく、すぐ近くの道路は立派だが公共交通機関(バス)はない状況。
滝ノ上駅の隣・川端駅はどんな場所なのでしょうか?これから訪問したい旅行者には参考に、事情があって行けない方には写真で楽しんでもらえるよう、2022年・23年夏に訪問した時の様子を紹介します。
(訪問:2022年7月・2023年8月)
実は由仁町南部にある無人駅!
石勝線・川端駅は追分駅ー滝ノ上駅の間にある無人駅です。正確には東追分信号場(安平町)ー滝ノ下信号場(栗山町)の間にあります。なお東追分信号場は以前は駅でした。
川端駅の目の前では札幌と夕張・日高・清水を結ぶ国道274号、安平町追分と川端を結ぶ道道462号が合流します。
川端駅が追分ー滝ノ上ー新夕張の間にあるので、追分駅がある安平町や滝ノ上駅・新夕張駅がある夕張市のどちらかと思う人がおられますが、追分ー新夕張は安平町、由仁町、栗山町、夕張市の4市町にまたがっています。
実は川端駅は由仁町。
川端駅前には由仁タウンマップ。
国道274号は北広島・長沼を通り、由仁町三川で岩見沢と苫小牧を結ぶ国道234号との合流点を経て川端駅前まで延びています。
従って川端駅の今後は由仁町の動向が重要。なお2023年6月に北海道新聞が報じたJR北海道が廃駅を検討している駅の中に川端駅は入っていません(外部リンク)でした。
川端という地名は夕張川に最も近い場所に開設された駅だからと言われています。近くの夕張川にあるのが川端ダム(外部リンク)。駅舎近くにはコンクリートで出来た半壊状態のダムオブジェがあります。
なお冬の間は積雪で埋もれる可能性がありますのでご了承ください。
駅構内はどうなっている?
駅舎
さっそく駅舎の中に入ります。2023年8月には由仁町のポスターも貼られていました。まるで由仁町が管理する駅のようです。
駅舎出口には発車時刻表そばに「ふるさとの心で使おう川端駅」の貼り紙が。
列車は1日2往復半。追分・南千歳方面3本、夕張方面2本しかありません。なお列車交換で運転停車する特急や貨物はここには書かれません。
運賃表がありますが、3月16日からは滝ノ上駅の名前が消えます。
次にホームへ行きました。
ホーム
駅舎はホームの北側にあり、駅舎前が新夕張方面のホームです。
駅舎向こう側(南側)にもホームと線路。
駅舎から見て左側にある跨線橋から眺めました。
新夕張方面を見ると、線路が4本敷かれていますが、外側2本は最近列車が走った形跡を感じません。
ホーム側から駅舎を見ると、駅の維持や保線関係の区画が左側にあります。
駅名標は東追分駅が廃駅となり、信号場に変わった時シールで修正されています。滝ノ上駅廃駅時も同様に修正されるのでしょうか?
実は2022年、2023年の2回とも車での訪問。2022年の時はちょうどお昼の新夕張行き普通列車到着時でした。キハ150での運転。
また石勝線は札幌・南千歳と帯広・釧路を結ぶ大動脈。川端駅では特急おおぞら・とかちが通過するほか、一部は列車交換のため運転停車します。
南側ホームにはもう1本線路がありますが、最近使われた形跡がありません。列車交換・通過を2本の線路で行っているようです。
駅南側には気になる建物がありました。
駅南側にはパークゴルフ場の跡!
由仁町が跨線前に設置した立入禁止看板の向こうに古い鉄道車両と建物が見えます。
安全な場所で望遠撮影すると、鉄道車両は客車だと判ります。実はこの客車、SLニセコ号(1988年~1995年)で使われた車両。奥の建物にある名前は「ユニトピア川端」。パークゴルフ場とレストハウスがありましたが、現在は廃業しそのままになっています。
跨線橋にはユニトピア川端につながる通路出入口がありますが、鍵がかかっていて先に行く事は出来ません。
かつてSLで活躍した車両が2両あるのに残念な状況でした。
まとめ
1.石勝線・川端駅は由仁町にある無人駅。
2.川端駅に停車する列車は1日5本の普通列車のみ。
3.駅南側には廃業したパークゴルフ場・レストハウス跡があり、SLニセコ号で走った客車2両が置かれている。
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