間もなくゴング! WBAスーパーライト級空位王座決定戦
禁止薬物の使用が明らかになったアルベルト・プエジョがWBAスーパーライト級王座を剥奪され、急遽、挑戦者ローランド・ロメロとトップコンテンダーであるイズマエル・バローゾとの間で空位決定戦が行われることとなった。間もなく、そのゴングが鳴る。
前日計量をロメロもバローゾも139.4パウンドでパス。最終記者会見での両者の言葉をお伝えしよう。
まずは、14勝(12KO)1敗のローランド・ロメロ。
「バローゾはアルベルト・プエジョよりも良いファイターだと思う。パンチャーとの戦いは、いつでも難しいものとなることは分かっている。バローゾを簡単な相手だと感じてはいない。パンチがあるし、トリッキーなところもある。ノーモーションの左ストレートを得意としている。
俺は140パウンドを、ボクシング界で最も盛り上がる階級にしてやる。PPVも大いに売り上げ、その全てに携わりたいね。(KO負けを喰らった)ジャーボンテイ・"タンク"・デービス戦からは、忍耐が必要だということを学んだ。人生は忍耐が全てだよな。
俺の腰に、世界のベルトが巻かれることを、誰もが期待している。ファイター全員が世界チャンピオンになることを夢見るのだから、俺は夢を叶えることになる。どんなベルトも自分にとっては同じ意味だ。たとえ暫定だとしたって俺にとっては大きな意味がある。ベルトを手にすることができるなんて、幸せなことさ。
俺はトラッシュトークが好きだが、今回は当て嵌まらない。バローゾを尊敬する必要があるし、感謝しなければならない。ルール違反を犯した男の代わりに、俺と戦ってくれるんだからな。
俺のショーが始まる。でかい花火を上げてやるよ」
24勝(22KO)3敗2分のベネズエラ人サウスポー、イズマエル・バローゾも言った。
「私は10年前と同じ能力を持っています。ハングリー精神とパワーをリングで見ることができるでしょう。ベストを尽くします。自分は1位の指名挑戦者ですから、それに相応しい機会を得たのです。ロメロもチャンスを掴んだのですから、生かさないとね。
私が戦士であることは誰もが把握しているでしょう。ロメロもまたウォリアーです。世界チャンピオンになることを強く望んでいる2人のファイターの戦いを見ることができますよ。火花を散らす戦いになることは間違いありません。
タイトルを獲得することは、幸せの源となります。ずっと重ねてきた努力の集大成となるでしょう。私はボクシングを通じて、何度倒れても立ち上がり、一瞬一瞬を戦い続けることが大切だと学びました。そして、夢は叶うものだと信じています。何歳になっても、夢を追う美しい生き方をしたいものですね」
27歳のロメロに対し、バローゾは40歳。体付きも表情も肌艶も、かなりの差がある。順当にいけばロメロの勝利だろう。間もなく、ゴングだ。