12月17日に行われた皇后杯準々決勝、アルビレックス新潟レディース とAC長野パルセイロ・レディースの一戦は、新潟Lが2−0で勝利し、ベスト4に進出した。

試合後の監督・選手コメント（新潟L）。

ベスト4が出揃った皇后杯準々決勝。”オレンジ対決”を制したのはアルビレックス新潟レディース（１）

辛島啓珠監督

ーー今日の勝利を振り返っていただけますか？

(長野の)横山選手と國澤選手が出場している試合では今季1度も勝てていなかったので、こういう形で勝てたことがすごく嬉しいです。前半は単純なヘディングの跳ね返りとか、背後へのボールに対してうまく対応できなかったのですが、その流れの中から、セットプレーで2点を奪って、いい時間帯に点が取れたのは良かったです。長野は（元新潟Lの）山崎（円美）選手が欠場していましたし、切るカードも限られていたと思いますので、「先制点は大きいよ」と伝えました。中盤も含めて、ディフェンスはすごくハードワークしていましたし、セットプレーも集中していたことが勝った要因だと思います。

ーー攻撃力のある長野に対して、守備を固めるのではなく、攻める試合運びになりましたが、どのような対策を立てていらっしゃったのですか？

シンプルにボールを動かすというところで、前半は一人ひとりがボールを持ちすぎていると思う場面もありましたが、うまくボールを動かすというところが1点目につながったと思うし、後半はサイドでワンツーとか、3人目の動きを意図してやろうとしていたので。精度を高めて相手のプレッシャーを剥がすことによって、それがボディーブローのように効いたのではないかと思います。自分たちの思い通りに良いサッカーができたとは思わないのですが、要所で積み上げてきたものが出せていました。

ーー今季、長野戦では毎回失点していましたが、完封できた要因は何でしょうか？

全員の気持ちですね。皇后杯で力を発揮する気迫はさすがだな、と感じました。自チームのことながら、「彼女たちやるな」と。球際のスライディングとか一人が抜かれてもカバーするところなどは（中村）楓中心に、気迫を見せてくれました。選手たちの頑張りは本当に素晴らしかった。それに尽きると思います。

MF 山田頌子

ーー2−0と完封勝利でしたが、どのような試合でしたか？

前半で幸先良く先制して、守備も全員で集中していました。試合内容はそこまで良くなかったのですが、結果はパーフェクトです。個人としては、セカンドボールをしっかり拾うことと、相手のFWにボールが入った時に仕事をさせないように意識しました。相手のトップ下の位置も、（阪口）萌乃と声をかけ合いながら確認して、練習通りのことが表現できました。なかなか勝てなかった相手に勝てたことは、間違いなく準決勝につながりますし、チームが勢いに乗るために大きな一勝だと思います。

ーー今大会での引退を発表されています。この試合にはどのような思いがありましたか？

自分の引退は関係なく、チームがタイトルを獲れていないことは、自分がアルビに関わらせてもらう中で不甲斐ないことです。ここでしっかりタイトルを獲って、アルビの歴史の一部に関われたらいいなと感じています。

DF 中村楓(DF/キャプテン)

ーー次は日テレ戦です。今季2冠のチームですが、どのような試合になりそうですか？

今日できていた一人ひとりの粘り強い守備を継続して、決めるところで決めきることができれば、日テレ相手でもしっかりと自分たちの良さを出して勝てると思います。

ーー代表候補合宿に参加して、ご自身の中での変化はありましたか？

そうですね。普段一緒にプレーしていない選手たちとプレーすることで、自分のことを客観的に見られて、いいところと、課題も見えました。合宿明けからその課題に取り組むことができているので、自信にもなっていますし、チームにも還元できるように意識してトレーニングしています。

ーー来季の具体的な目標を教えていただけますか？

まずは皇后杯のタイトルを獲得することが一番の目標です。今季は（リーグ戦は）5位で終わってしまったので、来季は一つでも上の順位に行きたいです。

（３）【選手コメント（アルビレックス新潟レディース）】

（４）【監督・選手コメント（AC長野パルセイロ・レディース）】

に続く