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今でも30代前半の感覚。10歳年下の男性ばかり好きになってしまいます~40歳からの婚活入門(13)~

大宮冬洋フリーライター
東京・新橋の小料理屋にて。横山さんは秘書風の美人です。(筆者撮影)

***大企業の契約社員、横山祥子さん(仮名、41歳)の話**

「うちのお母さんもいつかいなくなる」と強く感じた日

 母と姉と私。独身女性3人で仲良く暮らしてしまっています。このまま歳をとっていくのはマズイですよね。母は今73歳です。女優の野際陽子さんが(82歳で)亡くなったとき、「うちのお母さんもいつかいなくなるんだ」と強く感じて、寂しくなりました。

 でも、婚活はうまくいっていません。10歳ぐらい年下の男性を好きになることが多くて、独身女性の友だちに相談したら「いい加減にして。そんな現実味のない話はもう聞きたくない」と怒らせてしまったこともあります。

 最後に恋人がいたのは2年前。合コンで知り合った8歳年下の男性です。大河ドラマとか魚料理とか、好きなものが似ているので親しくなり、2年半ぐらい付き合っていました。彼は土日休みではない仕事で、男性ばかりの職場だったこともあり、私が初めてのちゃんとした彼女だったみたいです。

 でも、結婚しようとしたら彼のお父さんから大反対されてしまいました。理由は私の年齢です。彼のお姉さんは結婚しているけれど子どもができないので、「お前はもっと若い女と結婚して子どもを作れ」と言われたそうです。それで彼が結婚に踏み切れなくなってしまいました。私のことはその程度だったんですね。

 今でも彼からときどきLINEのメッセージが送られて来ます。気が向いたら返信していますが、会うつもりはありません。

 私と同じく独身の女友だちで人脈が広い人がいて、毎月のように飲み会に誘ってくれています。今年の夏は男女それぞれ15人ぐらいが集まる会がありました。もちろん、全員独身です。

 その会で知り合った男性とLINEを交換して、後日2人で会うことになりました。彼は大手メーカーに勤務するさわやかな見た目の人で、私と同い年。後で聞いたらバツイチだとわかりました。

「手は年齢が出てしまうので写さないで」と横山さん。膝を撮影させてもらいました
「手は年齢が出てしまうので写さないで」と横山さん。膝を撮影させてもらいました

私には結婚するために「何か」が足りない

 私には結婚するために何かが足りないのだと思います。だから、恋愛指南書を読んだりして勉強しているんです。指南の一つに「男性と会うときはインタビュアーになれ」がありました。聞き上手になろう、という教えです。でも、実践したら彼から「横山さんは受け身なんだね」と冷たく言われてしまい、それっきり連絡が来なくなりました。

 本当は自分のダメなところはわかっているんです。いつまでも若いままの感覚でいること。職場の人たちが30代前半なので、自分も同じぐらいの錯覚に陥ってしまいます。もっと現実を見なくてはいけないのに……。

 前の彼と別れてからも若い男性が好きになってしまいがちです。以前は10歳年下の同僚が好きでした。5回ぐらい2人で食事したのですが、そのうち連絡が来なくなってしまいました。

 最近は、既婚の友だちから紹介してもらった45歳の男性とLINEでやりとりしています。見た目は今まで好きになった人とはタイプが違います。でも、このままではいけないと思って3回目のデートを約束したところです。

***筆者より横山さんへ**

女性の愛情と助言があれば少しずつさわやかに変身できる男性もいます

 社会人としての実力がそこそこあり、なおかつ若さも十分に残している――。恋愛結婚をするには最適なタイミングですよね。男女ともにアラサーでこの状態に達することが多いため、現代の大卒層は30歳前後で結婚する人が主流派なのだと思います。

 問題は、アラサーを過ぎても「恋愛や結婚の相手は若々しいアラサーがいい」という意識が続いてしまうこと。自分はより年齢を重ねている現実が頭では理解していても実感できないのです。

 これは男女ともに見られる現象で、もちろん僕も当てはまります。41歳の今、アラサーの人たちと一緒にいると、自分まで同い年の気分になってしまうのです。恥ずかしいので普段は言葉にしません。アラサー男性への恋心を口にして友だちを呆れさせている横山さんは、素直過ぎる面白い人だなと思います。

 そんな横山さんも「現実」を直視しつつあるようです。直近で好きになった人は「さわやかな見た目」だけど年下ではなく同い年でした。そして、今は見た目にとらわれずに年上男性ともデート中です。

 女性の愛情と助言があれば少しずつさわやかに変身できる男性も世の中にはいます。来年あたり、横山さんから嬉しい報告が聞ける気がします。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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