繊細さんの「共通点」である「生きづらい」パターンについて解説
こんにちは、精神科医しょうです。
「毎日、何もしていないのにぐったり」「他人の言葉や機嫌に振り回されてしまう」「イヤなことを上手く断れない」「いつも遠慮してしまう」など、繊細さんは常にたくさんの物事を感じ取って生きているため、日常の中でストレスを感じてしまいやすい状況にあります。
周りからは「気にし過ぎ!」「もっと気楽に生きたらいいのでは?」など言われるばかりで、「一体どうすればいいのだろう…」と、繊細さんにとってはどうすることもできず、悩みは膨らむ一方はないでしょうか。
それもそのはずで、繊細な人が持つ「繊細さ」とは、生まれ持った気質である可能性が高く、無理矢理、気質や性格を変えようとすると自己否定をしていることになり、ますます生きづらさを感じてしまうことになるため、オススメできません。
では、一体どうすれば少しでも「生きやすさ」を感じることができるのでしょうか?
今日は繊細さんに共通する「生きづらい」パターンに焦点を当て、生きづらさを改善するポイントについて解説したいと思います。
繊細さんが「生きづらい」と感じるパターンとは?
「一生懸命に努力しても、いろいろと工夫をしてみても、周りの人と同じように上手くできない、自分だけがダメな人間なような気がしてつらくなる…」ということはありませんか?
繊細さんの悩みとして多いものは「対人関係」「ストレスに弱い」「睡眠時間が長い」「すぐに疲れる」「些細なことが気になる」などがあります。
なかには「人と比べてできていないことの方が多いのに、どうしてこんなにクタクタになってしまうのだろう…」と、自己嫌悪に陥ってしまう人もいます。
しかし、決して人と比べてできていないことが多いわけではなく、生まれつき人よりも物事を感じ取る力が強く、優れた感性が備わっているため、繊細さんは肌で感じ取ったり、頭で考えたりする時間が長く、繊細ではない人よりも疲れやすい傾向があるのだと言えます。
では、具体的にどのような場面で繊細さんは「生きづらさ」を感じてしまいやすいのでしょうか?
・人に頼れない
「人に頼るのが苦手」という繊細さんは多いのではないでしょうか?
同僚や部下に仕事をお願いしたらラクになるはずなのに、結局、「お願い」の一言が言えずに、自分ばかりたくさんの仕事を引き受けてしまっているということがあるかと思います。
「相手のことを考えると頼ることができない」という気持ちの中には「イヤな思いをさせたらどうしよう」「もしかしたら、相手もかなり忙しいかもしれない」など、繊細さんは相手の状況や立場を配慮するため、なかなか気楽に「手伝ってほしい」と言えません。
しかし、仕事を上手く回すためにも自分のコンディションを守るためにも、「人を頼る」という行いはマストではないでしょうか。
そこで、まず繊細さんには「人を頼る」という選択肢を持っていただきたいです。
次にお願いしたい内容を考えてみましょう。
まずは小さなことから日常的にお願いできるようにしましょう。
たとえば、「コピーをとっておいてほしい」「ファイルを取ってほしい」など、お互いがあまり負担にならないものから始めてみると良いでしょう。
そして徐々に「〇〇をしてほしいのだけど、お願いしても良いかな?」と聞いてみましょう。「無理だったら言ってね」と一言付け加えると、相手へ配慮の気持ちが伝わるかと思います。
・イヤだと思っても断れない
繊細さんは「人を頼る」のが苦手な傾向がありますが、「断る」のが苦手な傾向もあります。
後になって冷静に考えれば「断るべきだった」と思えるのですが、頼まれた瞬間にはそこまで考えられず、反射的に「大丈夫です」と言ってしまいます。
人の役に立つことは嬉しい反面、自分自身が窮地に追い込まれることもあり、非常に悩ましい状況だと言えるでしょう。
そこで繊細さんは、まずはどんな頼まれごとをしても「ちょっと待ってください」と答えるようにしてみると良いかと思います。
自分の仕事と頼まれた仕事の優先順位を考えて、自分の仕事の方が順位が高ければ「断ってもいい」のです。
もしくは「〇日までだったらできますが、いいですか?」と確認してみるのも良いでしょう。
・「過剰適応」してしまう
周りに合わせ過ぎてつらくなっている状態を「過剰適応」と言います。
やりたいことよりも「周りに合わせてやるべき」と優先し、自分の気持ちを後回しにしてしまっている状態です。
一見、社会に上手く溶けこんでいるように見え、優等生のように思われている場合もありますが、本人は周りが想像できないくらい労力を費やし、無理に周りに合わせていることもあるのです。
そういった場合には、自分の気持ちを見つめ直し、人との距離を取って自分だけの時間を増やしてみましょう。
仕事においても可能であれば声を掛けられやすい場所で作業をすることをなるべく避けて、頼まれたりする回数を減らすのも手です。
まとめ
今回は繊細さんが感じる「生きづらさ」の場面に焦点を当て、改善ポイントについていくつか紹介しました。
繊細さんはストレスが大きくなる前に、自分の気持ちを優先して「生きやすくなる方法」を実践していくことが求められます。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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