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自律神経失調症の引き金とは?HSPが意識すべきことについて。

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

自律神経失調症を患う原因の一つにストレスがあります。

ストレスは対人関係や仕事のプレッシャー、受験などといった明確なもの以外にも、日常生活の中で感じる寒暖差やにおい、音の強弱、気候の変化など、多岐に渡ります。

体がストレスを感じると、自律神経は自分が実感していない内に乱れてしまいます。

そして放置していると、不調は悪化し自律神経失調症以外にも病を併発してしまう恐れも出てきます。

特に多くのことを感じ取る力が優れているHSPさんは、普段から自律神経の乱れに気を付けて過ごす必要があります。

肉体的な疲労はもちろん、他人の些細な言動で心が乱れてしまうことも自律神経に影響を与えるので、ショックなことがあった時や心配事がある時には、誰かに相談をするなどして、声を通して体の外に出すようにしてみましょう。

今回はHSPさんが自律神経失調症にならないためのポイントについて、レクチャーしたいと思います。

自律神経失調症になると…

自律神経失調症になると具体的な症状としては、倦怠感、疲労、不眠、食欲不振、頭痛、動悸、めまい、吐き気、胃もたれ、下痢…などがあげられます。

精神的・肉体的なストレスを感じると、脳の偏桃体という部分が活性化し激しい感情が生まれ、脊髄を通して臓器等に信号が送られます。

血圧を上昇させたり、心拍数を上げたり、筋肉への血流を増やすなど体が活発に行動できるように調子を整える役割を担ってくれますが、ストレスが長期に渡って続く場合、心身のバランスが崩れ、さまざまな症状として表れます。

自律神経と睡眠の関係とは?

十分な睡眠を取ることは、自律神経失調症を予防するのに、とても効果的な方法の一つです。

なぜなら、脳と体を休ませることで、精神的にも肉体的にも蓄積した疲労を回復させることができるからです。

睡眠時間は個人差があるため、一概に何時間眠れば良いと言えませんが、深い睡眠が取れれば、健康な体を保つことができると言えるでしょう。

睡眠がもたらす体への良い影響について、いくつかあげてみたいと思います。

・脳の疲れを取る

・記憶力が定着する

・学習効果が上がる

・成長ホルモンが分泌され、体の成長が促される

・体の疲労回復効果がある

・免疫力を高め、病気予防につながる

・肌の健康を保つ

・怪我の回復

・老化予防を期待できる

HSPさんは頭を使うことが多いため、普通の人よりも疲労を感じやすく、睡眠時間を多く取ることで脳を休めています。

HSPさんの中にはロングスリーパーであることを、悩んでいる方も多くいます。

しかし、長く良質な睡眠を取ることはHSPさんにとってはとても大切なことで、自律神経失調症やその他の病を未然に防ぐ効果を発揮していると言えるでしょう。

「疲れた時は休む」ことを心がけ、無理のない生活を送ることで、ストレスを溜め込まないようにしましょう!

心のモヤモヤが自律神経失調症の引き金になることも…

HSPさんの悩みを聞いていると「仕事を断れなくてモヤモヤする」「他人の評価がこわくて仕方がない」「助けてもらうことが苦手」など、いつも他人に振り回されたり、自己を犠牲にしたりして、他人に時間を費やしてしまうことが多いように見受けられます。

「断ったら嫌われる」「無能だと思われる」など、そうした気持ちもあるかと思いますが、HSPさんに何よりも大切にしてもらいたいことは「自分の健康と時間」です。

健康と時間が失われると、多くの方は「生きづらさ」を感じてしまうでしょう。

心がモヤモヤした時には、自己犠牲を払い過ぎていないか?自身に問いかけてみてください。

心のモヤモヤが自律神経失調症の引き金になることも十分あり得ますので、まずは自分が抱いている考えや行動は、本当に必要な事なのか?も踏まえ自己を見つめ直してみましょう。

物事に行き詰まりを感じた時は「自己を見つめ直す」ことで、大きなヒントが得られることがあります。

同じことでもとらえ方は人それぞれ

同じ出来事や環境、仕事においてもとらえ方は人それぞれです。

考え方のクセは、その人の価値観や考え方、今までの生き方によって構築されているため、自身で意識しない限り、変えていくことが難しいものです。

しかし、物事の考え方やとらえ方が知らず知らずの内にストレスとして心身に悪影響を与えているのだとすれば、修正していく方が良いでしょう。

では、ストレスを生む考え方のクセとはどのようなものがあるのでしょうか?

いくつか紹介したいと思います。

・白か黒か、良いか悪いかなどと両極端に考えること

・失敗を拡大解釈したり、成功を過小評価したりすること

・良い面と悪い面の両方があるにも関わらず、悪い面だけを取り上げて考えること

まとめ

今回はHSPさんと自律神経失調症について考えてみました。

日常生活を送る中に、自律神経を乱す要因がたくさんあることに改めて気づかされたのではないかと思います。

心がモヤモヤした時は自分を見つめ、考え方を改めることでストレスを緩和させることができるかもしれません。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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