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今週末、サンキタ広場でイベント!神戸の文化レベルを高めていく影の仕掛け人達がいた【神戸市】

Hinata J.Yoshioka旅するフォト&ライター(神戸市)

ここ数年、三宮駅のサンキタ広場近辺でよくイベントが開かれていますよね。

もうお気づきかと思いますが、これは神戸をより良い街にしようという想いがあって始まった動きなんです。そしてそれは、実は個人レベルの提案から始まったストーリーでもあります。

サンキタ広場で行われたライブパフォーマンスの様子 (写真/kaoritama)
サンキタ広場で行われたライブパフォーマンスの様子 (写真/kaoritama)

8月の2日、3日、4日にもサンキタ広場周辺でイベントが開催されます。これは同日、生田神社で開催される「大海夏祭」や「神戸周遊フェス」などと連動して行われるのだそうです。

サンキタ通りにあるステージでは弾き語りなどミュージシャンによる生演奏があり、サンキタ広場では昼間は大道芸、夜はDJによるプレイなども。

以前の「サンキタアペリティフ」のライブパフォーマンス (写真/kaoritama)
以前の「サンキタアペリティフ」のライブパフォーマンス (写真/kaoritama)

このステージでは神戸市が始めたプログラム「KOBEまちなかパフォーマンス」で公募した中からオーディションで受かった人たちがたくさん出演するそうです。

さて、この「KOBEまちなかパフォーマンス」ですが、アーティストの新たな活動機会の創出や、市民が文化芸術やエンターテインメントに気軽に触れられる機会の創出、まちの魅力向上を目的としています。

こういった動きは自然と始まったものではなく、その背景には様々な人たちの想いや具体的な動きがありました。そのうちのひとりに、神戸の文化レベルをもっと上げたいと長く活動を続けてきた高木記明さんがいます。

高木さんはプロミュージシャン(ベーシスト)として、普段から数多くのバンドで活動。そのジャンルはジャズ、ファンク、ロック、レゲエ、ワールドミュージックやインプロなどとにかく幅広く手掛けるというから驚きです。

神戸ではチキンジョージをはじめ様々なライブハウスなどで活動しているのだとか。小さめの、地域の空間で演奏するのが好きだという高木さん。

Bar Alchemyでのライブパフォーマンス
Bar Alchemyでのライブパフォーマンス

「自分はストリートカルチャーが好きなのだけど、それは先輩などに教えられながら地元のいいものに触れて育ってこれたから。神戸の皆さんにも身の周りにあるものを知って選んで欲しいと思う。神戸には、まだ知られていない文化やいいものが沢山あるから」

「世の中の流行ではなく、身の回りに選択肢を増やして、そこから選べるようなチャンスを作り出していけたらと思って」と、高木さんは今の活動に至った想いを話します。

西宮の小中学校での音楽の授業で、民族音楽を教えに行っている高木さん。子供の頃から色んな文化に出会えることが、その後の選択にもいい影響を与えると考えています。

(写真/kaoritama)
(写真/kaoritama)

他にも、大丸神戸店6階にある大人の秘密基地をコンセプトとした「M BASE」というショップでの生演奏や、県立美術館のコンテンポラリーダンスのイベントなどで演奏するなどの斬新なコラボも数々経験。

横尾忠則現代美術館では、横尾作品に沿った音楽のブッキングを1年間ほど協力していたそうで、そのディレクションや音楽的センスは一目置かれているところ。

Bar Alchemyでのライブパフォーマンス
Bar Alchemyでのライブパフォーマンス

「海外ではバスキング(投げ銭)文化が定着していて、ミュージシャンはそれだけで生活ができるくらいになっています。例えば地下鉄などの大きな企業も彼らを支援して、地下鉄の通路で演奏できるようなシステムがあったりも」

そういったシステムが日本にはないから、神戸でもそれが可能になればと高木さんは考えます。そしてコロナ禍で室内での演奏ができなくなった時に、友人のミュージシャンやアーティスト達と、神戸市の「文化スポーツ局文化交流課」に掛け合いました。

そこから何年かの実証実験を経て、道端での演奏&投げ銭が可能となったのだそうですよ(※場所の指定やルールがあります)。そんな苦労があっての今現在なのです、ありがたいですね。

バスキングの様子 (写真/kaoritama)
バスキングの様子 (写真/kaoritama)

「ストリートテーブル 」という、JR三ノ宮駅前で行われていた期間限定のアウトドアホールでのイベント開催や、サンキタ通りや広場では「078KOBE MUSIC FES」「サンキタナイトパーティー」「日常酒飯路」でブッキングディレクションを担当し、サンキタ市民の会などと連携して広場を盛り上げようと取り組んできた高木さん。

ミュージシャンやアーティスト達で「Art Wharf KOBE」という団体を立ち上げるなど、街を歩く人たちがストリートカルチャーと出会えたり、アーティスト同士が繋がりあえるような仕掛けを積極的に作っているそうです。

Art Wharf KOBEのパフォーマンス (写真/kaoritama)
Art Wharf KOBEのパフォーマンス (写真/kaoritama)

「サンキタ広場が神戸の顔になればいいなと。三宮駅を出てすぐにセンスいい生の音楽が流れてたりしたら、神戸って文化レベル高いなと感じてもらえるかなと思って」

「適当にBGM流してそこにお金を払うくらいならカッコイイ生演奏やDJがいいし、ミュージシャンやアーティストが生活できるように還元していくシステムを作りたい。そんな諸々を取りまとめる団体をこの先、作りたいと思っています」と高木さんは語ります。

ストリートテーブルでのアートパフォーマンス (写真/kaoritama)
ストリートテーブルでのアートパフォーマンス (写真/kaoritama)

音楽、アート、ダンス、食べ物などのカルチャーがストリートに揃う神戸。それはとても贅沢なことだし、そんな街であれる神戸はとても魅力的だなと思いました。まさに「BE KOBE」神戸の魅力は人にある、ですね。

皆さんもぜひイベントに参加して、私たちの街KOBEを皆さんの手で作っていきませんか?神戸カルチャーが盛り上がっていくかどうかは、皆さんの選択にかかっていますよ。

三北(サンキタ)夏祭り(外部リンク)
場所:阪急神戸三宮駅北側の「サンキタエリア」サンキタ広場・サンキタ通り
日時:2024年8月2日(金)、3日(土)、4日(日)
時間:12時30分~21時30分
サンキタHP(外部リンク)

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旅するフォト&ライター(神戸市)

旅なしに人生は語れない、ノマド系フォトライター。国内から世界各国まであちこち歩きまわって取材する、体当たりレポートを得意とする。趣味は美味しいもの食べ歩き、料理、音楽、ダンス、ものづくり、イベント企画などなど、気になる物には何でも手を出してしまう。南国気質で、とにかくマイペースな自由人。

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