木漏れ日とケーキと、古き良きジャズ。カフェで音楽に耳を傾け、レコードを楽しむひと時を【神戸市】
ある日の午後。落ち着くカフェを探してたどり着いたのが、トアロードにある小さなお店。メニューには幾つかのケーキセットや、ワインの文字もありました。入り口では植物たちが並んでお出迎えしてくれています。
中に入ると小さな階段があって、そのちょっとしたステップがワクワク感を高めます。案内された席は、窓際近くの半円になったテーブルなのですが、その半円は古いピアノとくっついて素敵なテーブルになっていました。
周りにはアコーディオンやアンティークの扇風機などが飾られてあって、ノスタルジックな雰囲気でとても落ち着きます。店内は常連さんらしき人々が寛いでいて、おしゃべりを楽しんでいる様子。
アイスカフェオーレがやってきました。シンプルなグラスが、この空気感にピタリと合っています。センスのいいジャズがしっとりと流れてきましたよ。音楽と空間が、どこか違う時代へと誘ってくれるかのよう。
目の前に飾られてある、ビル・エヴァンスと目が合いました。アメリカのジャズピアニストで、世界的に有名なジャズ界の大御所です。他にもウッドベースを弾いているミュージシャンの白黒の写真も。
音楽に耳を傾けていると、ケーキがやってきました。ガトーショコラのケーキセットは1,080円、暑い日だったのでアイスカフェオーレにしてみて正解。ガトーショコラに使われているチョコレートはフランス産のクーベルチュール64%を使用しているのだとか。
アイスクリームや生クリーム、フルーツなども彩よく飾り付けられていました。他にもケーキメニューが幾つかあり、ベイクドチーズケーキにはフランス直送のKIRIのクリームチーズを使用するなど、素材にもこだわった手作りケーキのようですね。
ご夫婦で経営されているというこのお店は、1977年からずっと続いているのだそう。神戸の震災以降は移動してここが3店舗目。港町の神戸を素敵に表現している詩がメニューの裏に載っていて、神戸愛を感じます。
棚には沢山のレコードが並んでいました。聞くと、CDやレコードなどをその時々でかけているそうです。音楽がとてもお好きなようで、壁にはレコードのジャケットなどが幾つか飾られていました。
お客さんご夫妻とオーナーさんの会話が聞こえてきます。「昔に一度、お店に来たことがあるんですよ」という会話。そうやって懐かしんで来られる方もいるのですね、神戸の記憶を大切に残してくれていることに嬉しさを感じます。
お会計をする際に、お店の奥に凄いものを発見しました。テーブルのすぐ隣に、巨大なスピーカーが。JBLのスピーカーで、50年ほど前に購入してからずっと使っているのだとか。この席は音楽好きのお客さんには嬉しい特等席ですね。
壁には映画界、音楽界の人々が残したサインも。ジャズシーンだけではなく、様々な著名人が集う歴史があるようです。
ジャズの街神戸にふさわしい、音に身を委ねられるカフェ。ぜひ一度、手作りケーキを食べがてら遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
MOKUBA’S TAVERN HP(外部リンク)
場所:神戸市中央区北長狭通3-12-14
ザ・ベガ・トアロード1F
TEL: 078-391-2505
時間:12:00 – 22:30
不定休