太陽系に新たな惑星「プラネット・ナイン」を発見?木星に弾き飛ばされた説、浮遊惑星を捕獲説などを紹介
■太陽系に未知の惑星「プラネット・ナイン」を発見?
私達が住んでいる太陽系には、地球を含めて惑星が8個あります。2006年には元t元惑星であった冥王星が太陽系の仲間から外れています。水星、金星、地球、火星は岩石型惑星。木星、土星はガス型惑星。天王星、海王星は氷や液体の水を主体とした、氷惑星と呼ばれています。
そして、海王星より更に遠い天体の軌道を調査したところ、新たに9個目となる惑星「プラネット・ナイン」が存在する可能性が浮上しました。その惑星は地球の約1.5から3倍の質量を持ち、天王星や海王星のように、薄いガスで覆われた巨大な氷惑星と考えられています。
プラネット・ナインは、地球と太陽の距離の250倍以上の距離を公転していると考えられています。このような領域を公転している「太陽系外縁天体」は、マケマケやエリスなど、今までにも複数見つかっています。中でも、太陽の周りを1周するのに1万1400年かかるセドナは、氷でできた天体ですが海がある可能性も示唆されています。このような変則的な軌道を持つ天体達は、地球に似た惑星の存在を仮定すると全て説明ができると言われています。
もし新たな惑星が見つかったとすると、冥王星が準惑星に降格される前と同じ9個に再び増えることとなります。果たしてその表面には私たちのような生命体が生息しているのか、皆さんはどう思われますか。
■プラネット・ナインはどのように形成された?
プラネット・ナインの起源には様々な説が存在します。一説によると、プラネット・ナインも太陽系の惑星と同様に、太陽に近い領域で形成されたと言われています。しかし、太陽系最大の惑星である木星が、その巨大すぎる質量で成長途中であったプラネット・ナインを弾き飛ばしたことが考えられます。そして、今の遠方まで弾き飛ばされたため、成長が早い段階で止まり、天王星や海王星よりも小さな質量となった説です。
その他にも、太陽系の引力で浮遊惑星を捕獲した説も存在します。浮遊惑星とは、中心の恒星を周回せずに宇宙空間を永遠に漂う天体のことです。2004年に初めて発見された浮遊惑星は、特に地球程度の比較的軽い惑星に多く存在することが見つかっています。これらの浮遊惑星は、太陽のような中心天体の周りで形成された後、重力のバランスから軌道が乱され、惑星系から弾き飛ばされたと考えられています。
中心天体である恒星に重力的に束縛されていないため、永遠に銀河を公転することとなるのです。このような浮遊惑星は銀河系に1兆個以上もの存在すると考えられています。太陽の光が届かないため、常に夜が続く不気味な状況ですね。果たしてプラネット・ナインはどのように形成され、一体どんな惑星なのか、今後の惑星科学の進展が待ち遠しいですね。
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