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「地球にそっくりな惑星」を137光年先に発見!?表面に海が広がっている可能性も

太陽系外惑星「TOI-715b」©NASA / JPL-Caltech

バーミンガム大学を中心とした研究チームは、137光年先に地球に特徴の良く似た惑星を発見したことを発表しました。

本記事ではその惑星の詳細、そして宇宙望遠鏡や観測方法についても紹介していきます。

■水が液体でいられる「ハビタブルゾーン」内の惑星

今回見つかったのは「TOI-715b」と呼ばれる惑星です。地球の約1.5倍の大きさのスーパーアースで、水が液体でいられるハビタブルゾーンに位置していると推定されています。我々生命は、海で色々な元素がかき混ぜられて誕生したと考えられていることから、今回見つかった惑星も地球外生命への期待が膨らみますね。

TOI-715bは中心の恒星を約20日の周期で公転しており、表面の平均温度はマイナス40度程度と見られています。私達には少々寒い環境ですが、適応した生物は果たして存在しているのでしょうか。

この恒星系には他にも地球とほぼ同等サイズの惑星が存在する可能性も示唆されており、今後にジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による観測が期待されています。

■NASAの宇宙望遠鏡「TESS」

宇宙望遠鏡「TESS」©NASA
宇宙望遠鏡「TESS」©NASA

今回の惑星を発見したのは、2018年に打ち上げられたNASAの宇宙望遠鏡「TESS」です。地球に似た系外惑星を見つけることを目的としていて、ケプラー宇宙望遠鏡と比べて350倍の空間を観測することができます。アンテナのようになっているカバーは、カメラに邪魔な光が入らないようにするためのフードです。

TESSをはじめ、複数の宇宙望遠鏡が系外惑星を発見し、2024年2月1日時点で5607個も確認されています。これらのことから、宇宙に存在するほとんどの恒星は惑星を持っていると考えらえれ、過去の定説は覆されたのです。

■惑星が主星を横切る瞬間を観測する「トランジット法」

系外惑星を観測する「トランジット法」のイメージ図©NASA
系外惑星を観測する「トランジット法」のイメージ図©NASA

今回の惑星を見つけった方法は「トランジット法」と呼ばれています。例えば、恒星の前を惑星が横切った場合、若干ですが地球に届く光の量が減ります。この微小な変化を観測し、周りの惑星を見つけるのです。トランジット法は地球、恒星、系外惑星、が一直線に並ぶタイミングでしか観測ができないため、中々難しい手法と思われていました。しかし、現在までにトランジット法によりたくさんの系外惑星が発見されています。

■主星のわずかな動きを観測する「ドップラー法」

もう一つの観測手法は「ドップラー法」と呼ばれています。例えば、救急車が近づいてくるときの音と、離れていくときの音は違うと思います。これは、自分に対する音の速度が変化していることが原因なのです。そして、太陽系外にある大きな恒星の周りに地球のような惑星があると、中心の恒星がわずかにフラフラ動くことから、その光の波長の変化を観測します。その変化から、どのような惑星が近くにいるかを推測することができるのです。

最初に見つかった系外惑星は公転周期が何と4日!地球の365日と比べてとても短く、天文学者も予想外だったので見つかるのに時間がかかったとのことです。

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