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10年足らずで激変! ソニーのゲームビジネス変遷 #専門家のまとめ

河村鳴紘サブカル専門ライター
「レゴ ホライゾン アドベンチャー」のゲーム画面

 売上高が10兆円を超えたソニーグループですが、「電機大手」というより、ゲームやアニメ、映画などのコンテンツビジネスが主力になりつつあります。そして売上高の約3割を占めるゲーム事業(SIE)は、10年のスパンで見ると戦略が激変しています。

ココがポイント

▼16年にスマホゲーム市場へ参入。従来は、自社の家庭用・携帯ゲーム機「PS」シリーズ限定の展開で、戦略の転換となる。

・フォワードワークス:SIEのスマホゲーム会社 “ソニー”の名前付けなかった訳は(まんたんウェブ)

▼22年の説明会で、3年後にPCとモバイルのタイトルが半数を占める見通し。発売時期に差をつけ、PS版先行、PCは後日。

・ソニーはなぜPC向けゲーム事業を強化するのか?2025年にはPCおよびモバイル向けタイトル数が半分弱に(PC Watch)

▼24年2月、ゲーム事業で約900人(社員の8%)の人員削減発表、SIEの社長も退任へ。ただし売上高予想は4兆円超と過去最高。

・ソニーがゲーム事業で900人削減 過去最高の売上高予想もなぜ?(Yahoo!ニュース エキスパート 河村鳴紘)

▼「ヘルダイバー2」をPS5とPCで同時発売。SIEの作品としては初の試み。有力ソフトではなかったが、大ヒット。

・『ヘルダイバー2』、1200万本売れていた。ロケットスタートから3か月で爆裂に売り上げる(AUTOMATON)

▼看板ソフト「ホライゾン」シリーズの新作が、PS5、PC、ニンテンドースイッチで年内発売予定。「レゴ」のブランド活用。

・『Horizon』がLEGOになっちゃった!『レゴ ホライゾン アドベンチャー』インタビュー。『Horizon』がSwitchでも発売される理由に直撃(ファミ通)

エキスパートの補足・見解

 かつてのゲームビジネスは、自社のゲーム機の普及に力を入れており、自社で開発した人気ソフトを自社のゲーム機だけに投入していました。しかし世界のゲーム市場は今や、30兆円に届きそうな勢い。その半分はスマートフォンゲームで、残りを家庭用ゲーム機とPCゲームで分け合っています。

 ソニーのゲームビジネスは、コンテンツの拡大に重きを置き、数字でも裏付けるような結果が出ています。自社のゲーム機を優先しない、配慮しないマルチ展開が許容されつつあり、手法が激変しています。今後の決算で、どのような業績が出るのか。次世代ゲーム機のビジネスにも影響しそうです。

サブカル専門ライター

ゲームやアニメ、マンガなどのサブカルを中心に約20年メディアで取材。兜倶楽部の決算会見に出席し、各イベントにも足を運び、クリエーターや経営者へのインタビューをこなしつつ、中古ゲーム訴訟や残虐ゲーム問題、果ては企業倒産なども……。2019年6月からフリー、ヤフーオーサーとして活動。2020年5月にヤフーニュース個人の記事を顕彰するMVAを受賞。マンガ大賞選考員。不定期でラジオ出演も。

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