切りたてチャーシューにしょっぱ旨なネギ! 「ラーメンショップ椿 上彦川戸店」は何が凄いのか?
「ラーメンショップ」。通称「ラーショ」。
1970年代~90年代頃にかけて、関東から東北・瀬戸内などに広がっていったフランチャイズチェーン。ロードサイドで大きな文字で「ラーメンショップ」と書かれた赤い看板を見たことがあるという人も多いだろう。
先日、「“ラーショ界最強”の呼び声も高い『ラーメンショップ 牛久結束店』は何が凄いのか?」「“ラーショ埼玉ツートップ”のひとつ『ラーメンショップ 122号騎西店』は何が凄いのか?」という記事を大変多くの方に読んでいただいた。1970年代からあったラーショだが、ラーメンの原点回帰ブームの動きからか、ここに来て再ブームの兆しだ。
今回は、埼玉県三郷市にある「ラーメンショップ椿 上彦川戸店」を紹介したい。2018年創業の比較的新しいラーショだが、行列の途切れない人気店である。
場所はJR武蔵野線・新三郷駅から1.3キロほど離れた場所で、県道29号(草加流山線)沿いにある。このエリアはチェーン店を中心に飲食店が多く立ち並ぶ大激戦区。「うまい ラーメンショップ うまい」の赤い看板が目印だ。
カウンターのみの小さなお店
ラーショといえば、駐車場が広くて席数も多いイメージだが、このお店は新店ということもあってか限られたスペース内で営業をしている。
広々とした駐車場はありつつも、店内は一列のカウンターのみ。席数が限られるのですぐに行列ができてしまうが、回転は速いのでめげずに並んで食べたい。
「椿系」のお店
店名「ラーメンショップ椿」とある通り、「椿系」のお店。
数あるラーショの中でも「椿」を名乗れるのは一部店舗のみで、本部修業で認められた味であるほか、出店後の定期チェックもあり、狭き門だという。暖簾に大きく「〇椿」のマークがあるのを見てみよう。
朝7時から朝ラーが食べられる
営業時間は朝7時から20時までの通し営業。
朝の「モーニングラーメン」はなんと480円。ワンコインでお釣りがくる超コスパのいい朝ご飯だ。
チャーシューは切りたて! しょっぱ旨なネギチャーシューメン
ラーショといえば人気のメニューは「ネギチャーシューメン」(¥1050)。
通常のラーメンが600円なので、ほぼ倍の値付けだが、ここにネギとチャーシューへの自信がうかがえる。
なんと言ってもこだわりは切りたてのチャーシュー。注文を受けてから切るというこだわりようで、昼のピーク時でも10分以上の切り置きはしないと店内ポスターに明示してある。
花びらのように丼を囲む大量のチャーシューは、何枚食べてもくどさがなく、絶品。分厚く切ってあるが柔らかく、肉の旨味がぎっしり詰まった美味しいチャーシューだ。
ネギも注文を受けてから秘伝のタレと和えてのせられる。
秘伝のタレは通称“クマノテ”という調味料。これが結構ガッチリ和えられていて、舌がビリつくしょっぱ旨なネギ。食べ手を選ぶかもしれないが、振り切り方が凄く、この店の特徴となっている。
麺は「椿系」でおなじみの「〇あ」の麺箱が目印の特製麺。
中細ながら少しポソッとした食感が特徴的で、スープの強さに負けていない。かためでなかなか伸びない麺で、程よいウェーブ感も心地よい。
ノーマルの「ラーメン」で純粋なスープの味わいを確かめよう
「ネギラーメン」「ネギチャーシューメン」が人気なので、どうしても“しょっぱい店”というイメージになりかねないが、通常の「ラーメン」を注文すると、スープの純粋な旨さを知ることができる。
ベースのスープは都度小鍋で温めていて、豚骨のダシ感を感じるじんわりとした味わいだ。これがとても美味しい。ネギラーメンには入らない大きめに切った刻みタマネギの甘みが効果的だ。
パンチを求めるなら確実にネギを追加した方が良いが、ぜひこのスープの純粋な味わいも体験してほしい。
「コリコリのりラーメン」「コテコテラーメン」「七味お酢ラーメン」「黒白酢ラーメン」など変わり種メニューも数多い。ベースのスープの旨さと、ネギのパンチ、メニューの豊富さで多くのファンを虜にしている。どんな人も満足できるお店になっているので、ぜひ足を運んでみてほしい。
ラーメンショップ椿 上彦川戸店
埼玉県三郷市上彦川戸878-2
※写真はすべて筆者による撮影