豊洲市場の茂助だんごさんの「すあま」も送り団子の候補に。もちもちコシヒカリの美味しさ味わう
2023年のお盆は、久しぶりに両手離しで故郷で思い切り羽を伸ばすことができたという方も沢山いらっしゃるかと思います。連日道路混雑状況や新幹線や飛行機の乗車率の高さが報道されておりました。
そのお盆も明日、8月16日が最終日。目にはなかなか見えないものの、ご先祖様や亡くなられた大切な人たちがまた戻ってしまうという名残惜しい日でもあります。その時にお供えするといわれているのが、「送り団子」。一般的には、何もつけない生成りの真っ白なお団子をあの世へお持ち帰りいただく用としてお供えするという方が多数。更にそのお団子のレシピも様々で、餅粉とうるち米、白玉粉と餅粉など各ご家庭やお店によっても実に様々。
今回は糯米ではなく、皆さんが普段口にしているうるち米のみを使用した「すあま」というお団子でのご紹介です。
今回ご紹介するすあまは、名残惜しくも築地場外市場より豊洲市場へ移転なさった老舗和菓子屋「茂助だんご」さんのすあまです。
こちらの特徴は、ややざらりとした粗目の表面。と申しますのも、すあまの主原料となる上新粉は茂助だんごさんの完全自社製品とのこと。国産のコシヒカリを使用し、水洗いしたお米を乾燥させ、独自の粒子の大きさで挽いていらっしゃるという拘り。江戸時代に東京で発祥したといわれているすあまは、練り上げる際にお砂糖(お店やレシピによっては水飴)も混ぜることにより、固くなりにくいためお土産としても重宝されたといわれています。
なぜ固くならないか、というとこれもまた長くなってしまうので割愛しますが、簡単にいうと「温かいうちに糊化した澱粉がブドウ糖と結合することにより水分を抱き込みやすくするため、乾燥しにくい」ということです。
さて、その茂助だんごさんのすあまはといいますと、もちもちとしているのに歯切れがよく口の中でもたつなかい食べ応え、そしてくふよかなお米そのものの甘味、更に鬼ザラ糖のすっきりとしているのに満足度の高い甘味が調和し、大人も子供もシンプルに美味しいと感じられる丁度良い塩梅です。気づいたら二つ目に手が伸びている、なんてことも。
実は紅白での詰め合わせの茂助だんごさんのすあま。トップの画像は白のみにしましたが、オンラインストアでは蓬入りの緑色のご用意も。
日本ならではの美味しいお米のお菓子を、あの世へ持って帰っていただきたいですね。