洗濯の常識に潜む“もったいない”習慣、今日から変えて得する方法を洗濯研究家が解説
日々の家事の中で、洗濯は避けられないルーティンの一つですよね。でも、無意識に行っている習慣が、実は家計や家事の負担を増やしているかもしれません。
洗濯を効率的にすることで電気代・水道代・洗剤などのコストを削減できる一方で、誤った節約方法が逆効果になることも。
今回は、4児の母であり、洗濯研究家の平島利恵が、やりがちな“もったいない”習慣と、その改善策を解説します。
日常に潜む“もったいない”習慣 4選
洗濯の目的は「衣類を清潔な状態にすること」です。どんなに節水や時短ができても、衣類がしっかり洗えていなければ、そのためにかけたコストや時間、手間がすべて無駄になってしまいます。
汚れが落ちないと精神的なストレスがたまり、再度のもみ洗いや洗い直しによって、さらなる時間とコストがかかります。
私が考える効率的な洗濯とは、1回の洗濯で衣類を清潔に、そして綺麗に洗い上げることです。
1.溜めてからまとめ洗い
洗濯のコストを減らすため、まとめ洗いをしていませんか?実はこれ、逆効果かもしれません。
汚れは時間が経つほど落ちにくくなります。衣類には外から付着する汚れだけでなく、汗などの目に見えない汚れも含まれており、これが臭いや黄ばみの原因となります。衣類は汚れが付着してから24時間以内に洗うのが理想です。例えば、汗をかいたTシャツなどは、すぐに洗うよう心がけましょう。
洗濯物を詰め込みすぎると、洗濯機の水流でしっかり洗えず、汚れが残ったり、衣類同士の摩擦で傷み、寿命が短くなったりする原因にもなります。
【得する洗濯術1】洗い分けとこまめな洗濯
こまめな洗濯と洗い分けを心がけましょう。縦型洗濯機では最大8割、ドラム式では5~7割の量で洗うと、汚れがより効果的に落ち、シワや傷みも予防できます。
2.お風呂の残り湯を洗濯に使う
衛生微生物研究センターの調査によると、一晩放置した風呂水の細菌数は1mLあたり数十万~数百万個で、細菌が数千倍に増えるという結果が出ています。
【出典:出典:衛生微生物研究センター「お風呂の残り湯は使ってもよい?」(外部リンク)】
この雑菌が衣類に残ると、不衛生なだけでなく、嫌な臭いの原因にもなります。
【得する洗濯術2】残り湯は使わないほうがベター
節水が出来ても、衣類が不衛生な状態となり、寿命を短くしてしまっては意味がありませんよね。入浴直後であっても、お風呂のお湯には皮脂やアカなどの汚れが含まれるため、洗濯には使用しないほうがベターです。
■洗濯に使う場合の注意点
残り湯を使って洗濯をする場合は、次の3つを守りましょう。
1.入浴後、すぐに利用する
2.湯船に入る前に身体を洗う
3.すすぎには水道水を使い、2回以上
3.毎回柔軟剤・漂白剤を使う
洗濯のたびに柔軟剤や漂白剤を使っていませんか? これらは必ずしも毎回必要なものではありません。
柔軟剤は衣類を柔らかくしますが、毎回使うと繊維がコーティングされ、吸水性が低下することがあります。また、汚れが残った衣類に使用すると黒ずみや臭いの原因にもなります。
漂白剤はシミを落とし臭いを予防しますが、繊維にダメージを与えるリスクがあり、特にデリケートな素材や色物には注意が必要です。
【得する洗濯術3】衣類に合わせた使用を
柔軟剤や漂白剤は、衣類の素材や洗濯物の状態に応じて使い分けましょう。特に柔軟剤はエアリズムなど速乾性衣類やタオルには使用を控えたほうがよいため、洗濯表示を確認しましょう。
4.スピードコース・すすぎ1回
忙しい毎日の中で、スピードコースやすすぎ1回の設定は時間短縮には便利ですが、汚れを十分に落とせないことがあります。特に、すすぎが不十分だと汚れが蓄積し、黒ずみや臭いの原因になることもあります。
【得する洗濯術4】汚れに合わせたコース選びを
衣類の汚れに合わせたコースを選びましょう。すすぎは2回以上を基本とし、汚れの種類や程度に応じて洗濯機のコースを使い分けることが大切です。
これらのポイントを取り入れ、より効率的で家計にも優しい洗濯を心がけましょう!
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