20歳の中国人女子スキー選手の年収が約31億円 「フォーブス」長者番付で2位に
経済誌『フォーブス』がこのほど発表した女子スポーツ選手の長者番付(年収ランキング)で、初めて中国の女子スキー、谷愛凌(グー・アイリン)選手(20歳)が年収2210万ドル(約31億円)で2位にランクインしたことが中国で大きな話題になっている。
収入のほとんどはCMや広告
同長者番付は毎年発表されているもので、今年の1位は女子テニスのイガ・シフィオンテク選手(ポーランド)で2390万ドル(約34億円)だった。5位には日本の大坂なおみ選手が入った。トップ10のうち9人がテニス選手で、スキー選手は谷選手ただ1人。
谷愛凌選手の年収2210万ドルのうち、ほとんどはテレビCMや広告などスポンサー企業からのもの。今年は負傷して競技大会への出場がほとんどできなかったことが影響しているという。
谷選手が契約しているスポンサー企業は、VISA、ティファニー、ルイ・ヴィトンなどの世界企業のほか、中国国内の有名企業。
たとえば、中国銀行、中国人民保険集団(保険会社)、中国移動通信、小紅書(シャオホンシュー、SNSアプリ)、安踏(スポーツ用品メーカー)、蒙牛(乳製品メーカー)、元気森林(健康ドリンクメーカー)、瑞幸(ラッキン)コーヒーなどで、合計すると約30社にも上る。
中国語も堪能
谷選手は2003年、アメリカ・カリフォルニア州でアメリカ人の父親と中国人の母親のもとに生まれた。幼い頃から、北京大学出身の母親の英才教育を受け、学業の成績が優秀なだけでなく、スポーツ分野でも頭角をあらわした。
15歳のときに出場したスキーのワールドカップで初優勝を果たしたことを機に、アメリカだけでなく中国でも注目を集めるようになり、2019年のとき、五輪を見据えて中国国籍を取得した。
2022年の北京冬季オリンピックでは、ビッグエアとハーフパイプで金メダルを、スロープスタイルで銀メダルを獲得、計3個のメダルを中国にもたらした。オリンピック期間中、フィギュアスケート男子の羽生結弦選手も中国人の間で人気だったが、谷選手の話題も多かった。
谷選手は中国語も非常に堪能で、中国のテレビ番組などにも出演。その美貌もあり、『ヴォーグ』などファッション雑誌のモデルとしても活躍。現在は米国の名門、スタンフォード大学に通っている。