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人の顔を覚えてる?カラスに威嚇されたときのNG行動

TOUYA化学系研究者

 カラスは、3月下旬から7月にかけての繁殖期に特に警戒心が強くなります。子育て中のカラスは、卵やヒナを守るために人間に対して威嚇や攻撃を行うことがあるので注意が必要です。実際私も過去に襲われた経験があるので、万が一のためにも対処法を知っておくことをおすすめします!

カラスの威嚇

カラスの威嚇行動は段階的に行われ、事前にそのサインを知っておくことで、攻撃を受ける前に対処することが可能です。

1.危険を感じると、「カゥ、カゥ、カゥ」と素早く鳴き声をあげて存在を知らせます。

2.人に向かって鳴いたり、飛びながら後を追ってきます。

3.「ガー、ガー、ガー」と少し濁った声で鳴きながら、止まっている電線や木の枝をつつく行動を見せます。

4.木の枝や葉を落として、苛立ちを表現します。

5.最後に攻撃を仕掛けます。

(参考:中央区 カラスによる被害について

威嚇されたときの対処法

速やかにその場を離れる: カラスの縄張りは20mから100mほどといわれています。威嚇行動に気付いたら、カラスのいる方を向いて速やかにその場を離れ、縄張りを迂回するようにしましょう。

傘を使う: カラスは人の視線を嫌がるため、後ろから頭をかすめるように飛んだり、そのとき足で頭を蹴りつけてくることがあります。傘で後頭部を隠すことで、カラスの攻撃を防ぐことができます。また、傘を持っていない場合は、両手や片手を真上に挙げることで、羽が傷つくことを嫌がり、後頭部の襲撃を防ぐことができます。

(参考:小樽市 知っておこう カラスの基礎知識

やってはいけないNG行動

カラスに石を投げたり、棒を振り回して追い払ったりすることは逆効果です。カラスは自分に危害を与える敵と見なし、相手の特徴を覚え、その相手や似たような背格好の別人に対してもしつこく威嚇してくることがあります。

カラスは自分に危害を与えた人物の顔を認識し、その情報を仲間に伝える能力があります。ワシントン大学の研究者たちは、アメリカガラスが恐怖を感じた時に見た人間の顔を記憶できるかどうか、「原始人のゴムマスク」を使ってカラスの反応を観察しました。その結果、カラスたちに恐怖心を与えた「原始人のゴムマスク」に対して集団で警戒し、仲間同士で危険を知らせ合う「スコールディング」と呼ばれる反応を示しました。この反応は時間が経つにつれて増え、実験直後にスコールディングをしたカラスは20%程度でしたが、5年後には60%に達していました。

(引用:AFP BB News カラスの賢さ想像以上、覚えた顔を仲間にも伝える力

まとめ:人の顔を覚えてる?カラスに威嚇されたときのNG行動

カラスは賢く適応力が高い鳥であり、都市部でもよく見られます。彼らの生息環境や行動パターンを理解し、共存していくことが大切です。

化学系研究者

東京工業大学大学院の修士課程を卒業後、化学メーカーの研究者として従事。研究成果がメディアに取り上げられた経験有り。化学に関連する記事を書いています。

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