東京の師走の入りは、荒天のち記録的な暖かさに
師走の入りに19度超は過去3回のみ
上図は師走の入り(12月1日)の東京都心の最高気温を調べたもので、1875年から2020年までの平均は13.5度です。
過去最も暖かな師走の入りとなったのが1990年の23.5度で、この年は前日の11月30日に過去最も遅く台風28号が紀伊半島に上陸し、その暖かな空気や台風一過の晴天の影響などにより、記録的な暖かさとなりました。
そして2番目は1993年19.8度、3番目はかなり古く、1880年19.0度で、師走の入りに19度以上となったのは、この3回のみです。
あす12月1日(水)は、日中の晴れ具合や風向きなどの条件次第で、20度前後まで上がる可能性を秘めており、記録的に暖かな師走の入りとなるかもしれません。
朝はザーザー降り、日中は記録的に暖かな師走の入り
上図は今夜からあす1日(水)にかけての東京都心の予報です。
あすの明け方から朝の内にかけて雨や風が強まった後、日中は急速に晴れ間が戻り、最高気温は19度くらいまで上がる予想です。19度以上まで上がれば、上述したように師走の入りとしては1875年以降、3番目に入るような暖かさとなるため、あすの最高気温に注目です。
朝の通勤通学の時間帯は荒天注意
あす1日(水)にかけては、全国的に雨や風が強まり、北日本を中心に大荒れとなる所もあるでしょう。気象庁からは暴風と高波などに関する情報が出されていますので、警戒が必要です。
関東地方でも、あす朝の通勤通学の時間帯に荒天のおそれがあります。
上図はあす午前7時の雨や風の予想で、活発な寒冷前線がちょうど関東地方を通過しているものとみられ、沿岸部を中心に強い南風が吹き、横殴りの雨という所もあるでしょう。気象災害や交通機関の乱れなどに十分な注意が必要です。
関東上空と九州上空で15度以上の激しい気温差
上図は上空1500メートル付近の気温とその平年差を示したものです。
あす午前9時の予想で、関東や北日本は、平年よりかなり高いことをあらわす赤色でスッポリと覆われている状態です。
これは低気圧や前線に向かう季節外れの暖気が流れ込んでくる影響ですが、平年より10度前後も高く、大体10月上旬並みに相当する暖かさです。あすはこの暖気が残った上に、日中日差しが戻る関東地方で、雨上がりに20度近くまで上がる予想で、記録的に暖かな師走の入りとなる可能性があります。
ところが九州に注目すると、すでにあす午前9時には-6度程度の真冬並みの寒気が到達しており、関東上空との気温差は15度以上もあります。あす夜以降は関東にもこの寒気が一気に流れ込んできますので、日中記録的な暖かさでも、夜は一気に寒くなるでしょう。
寒暖差にもご注意下さい。