5年1億8500万ドルの投手には「球団初のサイ・ヤング賞」の期待もかかる。各球団最初の受賞者は…
今シーズン、サンディ・アルカンタラ(マイアミ・マーリンズ)は、サイ・ヤング賞に選ばれた。アルカンタラだけでなく、マーリンズにとっても初の受賞だ。それまで、サイ・ヤング賞に選出されたマーリンズの投手はいなかった。
マーリンズに続き、来シーズンは、テキサス・レンジャーズがそうなってもおかしくない。
今オフ、レンジャーズは、ジェイコブ・デグロームと5年と1億8500万ドルの契約を交わした。今シーズンまでニューヨーク・メッツにいたデグロームは、2018~19年にサイ・ヤング賞を受賞している。
もちろん、今シーズン、31歳にしてブレイクしたマーティン・ペレスや、昨オフに4年5600万ドルで入団したジョン・グレイをはじめ、誰が受賞しても球団初になる。だが、現時点で最も可能性が高いのは、デグロームだろう。その力量は、今回の契約からも窺える。ちなみに、ペレスもFAになったが、年俸1965万ドルのクオリファイング・オファーを受け入れた。
ちなみに、レンジャーズの他に、サイ・ヤング賞の受賞者が皆無なのは、コロラド・ロッキーズだけだ。こちらは、高地のデンバーから移転しない限り、受賞する投手は永遠に現れないかもしれない。
各球団最初の受賞者は、以下のとおり。
ランディ・ジョンソンは、1995年と1999年に、シアトル・マリナーズとアリゾナ・ダイヤモンドバックスで、それぞれ、球団初の受賞者となっている。
1999年のランディのシーズン年齢(6月30日時点)は、35歳だった。来シーズンのデグロームと同じだ。その前のオフにFAとなり、大型契約で迎えられたことも共通する。1998年のオフに、ダイヤモンドバックスと4年5240万ドルの契約を交わした。
1999年から2002年まで――35歳から38歳まで――ランディは、4年続けてサイ・ヤング賞を受賞している。2001年には、球団初のワールドシリーズ優勝の立役者の一人にもなった。レンジャーズは、これまで、ワールドシリーズで優勝したことがない。
なお、2019年の時点における、各球団最後のサイ・ヤング賞については、こちらで書いた。