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福岡の繁華街・大名の昭和レトロなラーメン居酒屋〈ディープな夜に突き抜けた個性の豚骨ラーメンを楽しむ〉

RAMEN ANTENNAラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡県福岡市中央区の大名。福岡市の繁華街、天神エリアの中でも「天神西通り」の西側に広がる一帯で、多くの飲食やファッションの路面店が路地裏に立ち並んでいる。そんな路地裏のさらに路地に佇む昭和レトロな古民家の1階に〈土竜が俺を呼んでいる〉(通称:もぐ俺)が存在する。2009年の開業で今年15周年を迎えたラーメン&焼酎バーであり、一品料理を酒の肴にお酒を楽しみながら、シメに個性的な「豚骨ラーメン」をいただくという、大名を代表する隠れ家的な人気のお店だ。

屋号〈土竜が俺を呼んでいる〉の由来

九州のレア焼酎が豊富に揃う、福岡市中央区の白金にある老舗のバー「土竜(もぐら)」。そこのオーナーとともに、現在の〈もぐ俺〉のご主人が意気投合。『本格的な豚骨ラーメンと美味しい焼酎が楽しめるバーを』そんな想いから、土竜のオーナーがご主人(俺)を、福岡へ呼び寄せて開業するという流れから〈土竜が俺を呼んでいる〉という店名になったそうだ。

博多ラーメンをリードする有名店出身

今や誰もが知る世界各地に店舗を構える赤と白の豚骨ラーメンで有名なラーメン界のリーディングカンパニーのご出身。数十年前の在籍当時はまだお店ごとにスープを炊いていた時代から工場(セントラルキッチン)での製造がはじまったばかりの黎明期。ラーメンづくりのあらゆることを一から学べた環境下。スープづくりはもちろんのこと、あらゆるノウハウをその当時の経験から学び熟知されてきた、まさにラーメン職人。その豊富な知識と経験から現在の看板メニューで独創的な豚骨ラーメン「もぐ俺ラーメン」が誕生した。

看板メニュー「もぐ俺ラーメン」の味玉付
看板メニュー「もぐ俺ラーメン」の味玉付

昔懐かしい昭和レトロな世界が広がる

入口の古めかしいガラス扉には「つるや酒店」という文字。その扉を開くと昔懐かしい昭和レトロな世界が広がる。店内は「土足厳禁」なので入口の小さな土間で靴を脱ぎ、それを自ら持って店内右手の靴箱へ入れるという儀式を済ませたところから〈もぐ俺〉がスタートする。

店内は入口の小ささから小ぢんまりとしたお店を想像しがちだけど、実際は広々とした空間。席は、2人〜4人掛けのテーブル席が三つあり、その奥には小上がりがあり「ちゃぶ台」が一台設置されている。

左手奥には厨房があり、その前に6人ほどがのんびりと座れるカウンター席があり、一人で訪れたとしても安心して過ごせる空間になっている。自身はいつもご主人(店長)と楽しくお話しできるカウンター席がお気に入り。

ワンドリンクのお供にまずは一品料理

この日訪れたのは開店直後の19時半。かなり久しぶりの訪問ながら、ご主人の優しい笑顔に迎えられると、それまでの忙しい時間から解放され、ホッと落ち着くひと時。一人だったのでカウンターの空いた席に座ると、まずは生ビールから。

同時に酒の肴として、さっと出てくる「ダシしょうゆに漬けこんだチーズ」を注文。すでに先客もいらしてハイボールとともに一品料理を酒の肴に楽しまれていた。これがまさにワンドリンク制の「もぐ俺スタイル」。

まずは1杯飲みながら低めに設定された価格の一品料理をいただく。自身はその後ビールを2杯、さらにおすすめの焼酎に切り替えると同時に「もぐ俺のポテサラ」を注文。焼酎も別の銘柄に切り替え、いろんな種類を体験できる。

この日いただいた焼酎群はどれもこれも美味しかった
この日いただいた焼酎群はどれもこれも美味しかった

ラーメン3種から「肉ラーメン」を選択

最後はやはりシメのラーメン。〈もぐ俺〉には3種類のラーメンがある。店内で炊かれるこだわりの豚骨スープは、お酒のお供や最後のシメにもピッタリな、まろやかで、やさしい味わいに仕上がっている。

一つ目は、和出汁がしっかりと沁み込んだ名物の「大根」、旨みをたっぷりと含んだ「そぼろ」、シャキシャキとした食感の「白髪ネギ」と、他店ではまず見かけない個性的な構成の「もぐ俺ラーメン」。2009年の開業当初から提供されているスタンダードで一番人気の一杯。

スタンダードな「もぐ俺ラーメン」
スタンダードな「もぐ俺ラーメン」

二つ目は、ベースのスープはもぐ俺ラーメンと同じで「特製のチャーシュー」と「辛子ミソ」が入っている「肉ラーメン」。三つ目は、通常の醤油ダレに対し「塩ダレ」を使用し、かつお節を加えた「梅ペースト」と大葉入りの「鶏そぼろ」と「水菜」をトッピングした「梅塩とんこつ」というランナップになっている。

ガッツリ「肉ラーメン」の味玉付
ガッツリ「肉ラーメン」の味玉付

そんな3種類の中から、今回はガッツリいきたかったので「肉ラーメン」の味玉付を選択した。待つこと少々で配膳された一杯は、肉厚でホロホロとしたチャーシューの存在感。実はその下に、もぐ俺名物の和出汁の沁み込んだ「大根」が入っているお得感。

特製チャーシューの存在感がある「肉ラーメン」
特製チャーシューの存在感がある「肉ラーメン」

豚骨のスープは、まろやかで甘みのある脂感が抑えられあっさり飲みやすいタイプ。だけどコクと旨みのある美味しさのある至極のスープ。合わせる麺は、黄色味がかった細ストレートの中華麺。その相性も抜群で、どれをとっても〈もぐ俺〉だけの個性を実感できる。さらに「辛子ミソ」が入っているので徐々に溶かしながらいただくとピリッとした味わいとコクが加わり美味しさが倍増。ごちそうさまでした。

ご旅行やご出張でディープな福岡の夜を楽しみたい時は〈土竜が俺を呼んでいる〉の昭和レトロな室内空間で、美味しい酒の肴をお供にレアな焼酎を楽しむひと時を味わう。そして最後に「もぐ俺のラーメン」をシメに食べてみるのはいかがでしょうか。

土竜が俺を呼んでいる(通称:もぐ俺)

住所  :福岡県福岡市中央区大名1-9-18
[地図
営業時間:19時00分~翌2時00分 ※要確認
    :※日曜・祝日、連休最終日は、L.O.24時00分
定休日 :不定休(主に日曜か月曜のどちらか) ※要確認
駐車場 :専用駐車場なし、近隣に有料駐車場あり

要確認 :もぐ俺(※インスタグラム)

ラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡の片隅で日常食としてのラーメンを啜り続け、日々頭の中でグルグルとラーメンが廻っています。一日一麺、週間9麺、毎年450麺ほどを食べています。福岡の地元民が日々食べているラーメンをできるだけ多くの方に知っていただきたいという想いから肩肘張らない感度緩めな『ラーメンアンテナ』をお届けしています。少しでも福岡での麺活の参考になれば幸いです。〈 Horii Koji 〉

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