貯金と投資の割合は何%ずつ?どうやって決めるべき?
資産形成をする場合、目的によってお金に色をつけて管理をする方法があります。「すぐに使えるお金」「貯めるお金」「殖やすお金」です。
「すぐに使えるお金」は万一の生活費に備えて
資産運用を始める場合、手元に現金、預金をいくら残しておく必要があります。万一の生活費は「すぐに使えるお金」で備える必要があるからです。年齢や収入の安定度合いによって異なりますが、会社員で年齢も若く、住宅ローンなどのローンも抱えていないので、比較的リスクは取りやすく、3〜6ヶ月分の生活費を最低限残しておけばよいでしょう。当面の生活費に関しては、すぐに換金できる形の安全資産で残しておけるとよいのです。
「貯めるお金」は近年中に起きるライフプラン支出に備えて
「貯めるお金」とは1~2年以内に使用するお金のことで、結婚費用や住宅購入の頭金など近年中に起きるライフプラン支出です。ライフプラン支出が発生する期間にもよりますが、定期預金や期間の短い債券などで運用をするのが向きます。例えば、数年内に発生する教育費に関しては換金が容易ではない保険よりも、容易に解約ができる個人向け国債や定期預金などで子供の教育費を準備することをおすすめします。また、教育費がかかるのが20年後の場合は株式などのリスク資産で運用するのも一つですが、3年後などに差し迫った場合は安全資産で運用する方が確実です。
「殖やすお金」に関しては、当面使用予定のないお金で、老後資金などがこれにあたります。債券や株式などに長期投資をして、お金を殖やすことを目指します。相談者の場合、現在は差し迫ったライフイベント費なども想定されないので、この「殖やすお金」を中心に考えて資産配分をさせればよいでしょう。ロボアドバイザーの他にも、節税効果が高いNISAやiDeCoの活用を検討するのも良いでしょう。
リスクを取る割合の目安は「100-自分の年齢」
「殖やすお金」の「投資」、どのようにポートフォリオを組めば良いのでしょうか。「100-自分の年齢」の法則というのがあります。投資の世界では「100から自分の年齢を引いた数字を株式の割合(パーセント)にする」のが目安とよく言われているのです。
例えば30歳の方なら、株式の割合はポートフォリオの70%にするのが目安です。50歳の方なら、株式の割合は50%になります。それまで持っていた株を売却していって徐々に債券に変えていけば良いのです。
なぜ株式から債券にした方が良いかというと、株式は高いリターンが期待できる反面値下がりや経営破綻などリスクも高いからです。できる限り安全に保有するには複数の銘柄が組み入れられた投資信託で保有することをお勧めします。その場合でも値下がりリスクは避けられません。
債券投資の場合は保有していると一定の利子が受け取れ(一部そうでない商品もあります)、満期まで保有していると額面金額が戻ってくるということです。また、途中で売却することもできます。
できれば収入のうちから2割程度を積立をするなどをして、「貯めるお金」「殖やすお金」に振り分けて、お金を育てておくと老後が楽になります。