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エンジェルスが今年のサイ・ヤング賞投手と交渉中!? そう報じているのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブレイク・スネル Sep 19, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロサンゼルス・エンジェルスは、来シーズン、10年ぶりのポストシーズン進出をめざすのか、それとも、ゴールを数年後に設定し、再建にとりかかるのか。今のところ、どちらに動くのかは、まだ見えてこない。

 今オフ、エンジェルスからFAになった大谷翔平は、ロサンゼルス・ドジャースに入団した。一方、エンジェルスは、FA市場に出ていたベテランのリリーバー3人と契約を交わしている。それについては、こちらで書いた。

「エンジェルスがFA市場から手に入れたのはリリーフ投手3人。これから大型補強に動くのか、それとも…」

デビッド・フレッチャーマックス・スタッシと交換に、アトランタ・ブレーブスから獲得した2人、一塁手のエバン・ホワイトとリリーバーのタイラー・トーマスは、来シーズン、メジャーリーグでプレーするかどうかはわからない。ホワイトのメジャーリーグ出場は、2021年が最後だ。トーマスは、まだメジャーデビューしていない。

 ここまで、大きな補強はない、ということだ。

 ただ、こんな報道も出ている。MLBネットワークのジョン・モロシによると、エンジェルスは、最近、ブレイク・スネルと話し合ったという。

 今月初旬、モロシは、大谷がトロントに向かっているとXで報じ、その後、誤った情報だったと謝罪した。けれども、他の情報も間違っているとは限らない。大谷の動向は、他の記者も、把握することはできなかった。モロシは、ミスを連発することがないよう、今まで以上に正確を期している、という見方もできる。

 入団の可能性はさておき、エンジェルスがスネルを迎え入れようとしているのであれば、方向は、再建ではなくて浮上、ということになる。今年、スネルは、5年ぶり2度目のサイ・ヤング賞を受賞した。現在の年齢は、31歳だ。

 もっとも、スネルが加わったとしても、それだけでは、ポストシーズン進出には不十分だろう。例えば、今シーズン、エンジェルスで先発20登板以上の5人のうち、防御率4.10未満は、3.14の大谷しかいなかった。これまでと同じように、エースはいるものの、2番手以降は、パトリック・サンドバルらのブレイク、あるいはタイラー・アンダーソンの復調に期待、というローテーションになりかねない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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