バルサのラウタロ獲得の可能性は?メッシとスアレスへの依存度は下げられるのか。
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バルセロナが、インテルのラウタロ・マルティネス獲得に向けて動いている。ラウタロの契約解除金は1億1100万ユーロ(約126億円)に設定されている。それは特殊な設定で、今年7月1日から15日の間に同額が支払われた場合に移籍が成立するというものだ。しかしながら新型コロナウィルスの影響で各クラブの財政は圧迫されており、バルセロナとしては選手譲渡やトレードを含めた案を模索しているという。
バルセロナ側は移籍金6000万ユーロ(約69億円)+2選手譲渡でオペレーションを成立させる考えだといわれている。イヴァン・ラキティッチ、サミュエル・ウンティティ、アルトゥーロ・ビダル、ネルソン・セメド、カルレス・アレニャといった選手が候補に挙げられているようだ。
バルセロナはリオネル・メッシとルイス・スアレスがベテランの域に差し掛かっている。未来を見据えて若きストライカーを確保したいというのがジョゼップ・マリア・バルトメウ会長の本音だろう。
■類を見ない決定力/ラウタロに課せられるタスクとは
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ラウタロの決定力は、類を見ない。
過去2シーズンの数字が、それを証明している。
欧州初挑戦となった2018-19シーズン、公式戦38試合11得点2アシストを記録。そして今季、公式戦31試合16得点5アシストを記録しているのだ。
一方で、ラウタロに求められるタスク、それはスアレスに要求されているものに他ならない。
近年のバルセロナにおいては、メッシが中盤まで下がり、ボールを受ける傾向が強い。前向きの状態となったメッシは左ウィングや左サイドバックにスルーパスを出して、そこからリターンパスをもらいフィニッシュする。
そこで、ラウタロは、相手センターバックを釣り出す動きをする必要がある。CBがメッシに対してプレスに行かないように、ラウタロはゴール前で張っていなければいけない。守備者をバイタルエリアに留めさせるためだ。
あるいは、瞬間的にアントワーヌ・グリーズマンと2トップ化する。これにより、メッシはフロントゾーン、本来であればトップ下の選手がいるような位置でフリーになれる。
また、ジョルディ・アルバが高い位置を取れるようになる。バルベルデ時代に活用していたアルバの「偽ウィング」が、効果的に使えるようになるのである。
2019-20シーズン、エルネスト・バルベルデ前監督と契約解除を行い、キケ・セティエン監督を招聘したバルセロナだが、新たな指揮官が到着した後の戦績は12試合8勝1分け3敗。セティエン監督の勝率は66%、今季のバルベルデ前監督の勝率が62%だったため、監督交代で期待していたような効果は表れていない。
新たなメカニズムにラウタロが組み込まれ、スムーズにこなせるようになり、かつ決定力を発揮する。そのミッションを達成できれば、ラウタロ獲得には大きな意味がもたらされるはずだ。